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薩摩ホグワーツとは?元ネタや海外の反応をまとめてみた

薩摩ホグワーツとは、2023年2月14日突如誕生し、Twitterを中心に急速に広がったネットミームです。

ネットミームとは、インターネットを通して人から人へ情報(言葉、画像、動画、概念など)が伝播していくことです。

2023年2月7日に先行発売されたハリー・ポッターシリーズのオープンワールド・アクションRPG『ホグワーツ・レガシー』により、ハリー・ポッター界隈が盛り上がっていた渦中であったこともあり、

ハリー・ポッターの舞台『ホグワーツ』と、まったく無関係の『薩摩(武士)』という異色の混合が何故か受けてしまいました。

ネットミームの性か、日に日に様々な妄想を辿って増殖していく薩摩ホグワーツ。

元々はどのように生まれたものだったのか、薩摩ホグワーツがどんな変遷を辿り、海外でどんな反応をされているのかなどをまとめてみます!

目次

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薩摩ホグワーツの元ネタになったツイート

元ネタは松永マグロ氏によるツイートでした。

どうやら、先述した『ホグワーツ・レガシー』にハマっている松永マグロ氏が、敵が視界に入った瞬間に仕留める自らのプレイスタイルを薩摩武士になぞらえたものだったよう。

短いながらも謎の勢いと破壊力があり、多くの人の心をとらえ、妄想を掻き立てて広がってしまったのです。

松永マグロ氏は他にも以下のような薩摩ホグワーツネタを投下しています。

 

主な傾向

薩摩ホグワーツは主に、次の3パターンのどれかを基盤に展開されています。

  • ホグワーツの生徒になった薩摩人
  • ホグワーツにある薩摩寮
  • 鹿児島(薩摩)にあるホグワーツの分校

もちろん、すべてハリー・ポッターシリーズには存在しないので、ハリー・ポッターシリーズに迷惑をかけないよう注意が必要です。

特に、ハリー・ポッターシリーズでは本当に日本に分校があるので、三つ目の『鹿児島(薩摩)にホグワーツの分校がある』スタイルのネタを混同させないように気を付けなければいけません。

公式設定の日本の分校は「マホウトコロ」という名前で、南硫黄島にあるそうですよ。

手段が主に物理

薩摩ホグワーツが流行った理由は、魔法学校ホグワーツを舞台にしている以上、主人公の薩摩人も当然魔法使いであるはずなのに、手段が力技のごり押しであることです。

薩摩人というか、ステレオタイプの示現流を駆使する薩摩武士を想定しているのでしょう。

示現流とは、薩摩藩を中心に伝わった古流剣術で、初太刀で相手を絶命させることに重きを置くため、戦闘開始するやいなや猿叫(「キィエエエェェェ」などと表現される甲高い雄たけび)と共にとにかく早く重い一撃を繰り出してくるというイメージがあります。

実際に人体を真っ二つに切った事例もあるらしく、『漫画みたいな身体能力』というイメージも持たれているのでしょう。

また、上下関係が厳しいため礼儀正しく、武士として誇り高いため責任感の強いことが、薩摩ホグワーツでは小さな失敗でも切腹しようとしたりと、薩摩武士の特徴を誇張したノリが好まれます。

そして、この強引な物理技を「魔法省からは禁止されている」とクールにまとめるのが定型文となっています。

訛りもキツイ

そこに聞き取り困難な訛りも加わり、薩摩ホグワーツはものすごくアクが強いです。

様々な方言の中でも鹿児島弁は実際に訛りがきつく、田舎の高齢者の鹿児島弁は鹿児島の若者ですら解読不可能だったりします。

あまりに独特なため、太平洋戦争の際にはそのまま暗号として使われたという、これまたアクの強い史実があります。

漫画などの薩摩人キャラも

薩摩人キャラは独特の存在感から様々な作品に登場しているため、薩摩ホグワーツネタにそれらの薩摩人キャラが絡ませられていることも多々あります。

特に多いのがこの二作品。

  • 薩摩義士伝 平田弘史先生の時代劇漫画。財政がひっ迫している中、藩の弱体化を狙った治水工事を命じられる薩摩藩士たちを描いた時代劇漫画。
  • ゴールデンカムイ 野田サトル先生の漫画。北海道を舞台にした金塊探しがメイン北海道第七師団の鶴見中尉に仕える鯉登音之進少尉が薩摩出身。感情が高ぶると出る早口の鹿児島弁と猿叫が特徴。

薩摩ホグワーツが流行りすぎて、それをきっかけにこれらの作品に手を出す人も出てきたようです。

 

専門家や著名人も言及

薩摩ホグワーツは、雨後の筍のようにあらゆる分野にも顔を出し始め、その勢いと存在感から専門家や著名人も巻き込んでしまっています。

例えば『GS美神』や『絶対可憐チルドレン』で知られる漫画家椎名高志先生

また、薩摩ホグワーツがどう展開したのか、古代スパルタ人と比較されたツイートを見かけて、古代ギリシャ研究家の藤村シシン先生も思わず食いついています。

古代ギリシャ人は結束力が強く、ファランクスを組むために「盾だけは死んでも手放さないこと」を信条としています。

自分の盾は隣人を守り、隣人の盾が自分を守ってくれるもの。戦死した際には盾に乗せて帰還したりと、古代ギリシャの戦士の象徴だったのです。

ついには『ホグワーツ・レガシー』で「組み分け帽子」の吹き替えボイスを担当した声優佐藤せつじさんご本人まで…

海外の反応

「これ、もしも海外に知られたらどう説明すればいいんだ?」などと冗談交じりで心配されていた薩摩ホグワーツ。

本当に海外で記事にされてしまいました。

しかし、思っていたほどの反応はなかったのか、2023年2月20日、特に目立った海外の声は残念ながら見当たりません。

薩摩ホグワーツは、そもそも日本の中でも薩摩というあまりにもローカルな歴史ネタ。

日本人が薩摩武士に抱く一般的なイメージだけでなく、過去に薩摩武士がサブカルチャーやネット上でどのようにネタにされてきたのかも知ったうえでようやく成立する笑いなのです。

海外の人には、まず「薩摩」「薩摩武士」の背景を説明しなければならず、それを堅苦しく説明しているうちに笑いは興ざめしてしまうので、もともと日本に興味がある人以外にとっては「日本人が自国の歴史ネタを交えて遊んでいるんだな」くらいが関の山かもしれません。

ちなみに、英語で「Satsuma」というと、温州ミカンを指すそうです。

なので、『Satsuma Hogwarts』と聞いて『みかんホグワーツ』と解釈し、かわいらしいフルーツのイメージを描いたところに猛々しい薩摩ホグワーツを叩きつけられたら、そのギャップによる笑いは得られるかもしれませんね。

まとめ

ほんの一週間の間に、元ネタになったホグワーツ・レガシー以上の盛り上がりを見せてしまった薩摩ホグワーツ

今後どのように進化していくのか見ものですね!

ただしくれぐれも、国内インターネット限定の非公式設定ですので、リアルや公式に迷惑のかからない範囲でお願いします!

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