男子プリキュアがレギュラーとして初登場するとして放映前から話題になっていた『ひろがるスカイ!プリキュア』。
男子プリキュアという存在、そのキャラデザなど情報が出るごとに注目され、一部炎上と思われるほど厳しい批判も見られましたが、
そんな男子プリキュアがアニメ第9話にてとうとう誕生しました!
実際に誕生した結果、ネット上での評判はいいのか悪いのか、具体的にどんな感想があるのかをまとめてみました!
男子プリキュア初登場!
キュアウィングに変身するのは12歳の少年・夕凪ツバサです。
ツバサが何話でどのような経緯で登場し、プリキュアに変身するに至ったのかを解説します。
初登場回
夕凪ツバサが初登場したのは、2023年3月26日放送の第8話…と言いたいところですが、実は第2話ですでに登場していました!
正体はプニバード
虹ヶ丘家の玄関先や屋根などに時折いた、だるまのように丸い二頭身のオレンジ色の鳥。
なぜかOPにもプリキュアグミにもそれとなくいる、マスコットキャラクターのような鳥。
アレです。
正体は、スカイランドの人たちと共生している鳥の一種プニバード族。
共生している鳥たちの中でも珍しく人間態に変身することが可能で、その能力の代わりに飛行能力を失くしてしまったと言い伝えられている一族です。
ツバサはまだ子どもだからか、驚くと人間態になってしまう癖があるそうです。
そして、ソラたちが目を離しているときだけエルの元を訪れ、まだ赤子のエルを手助けして見守ってくれていたようでした。
その日もエルの元を訪れていたところを、ついにソラに見つかってしまったのが第8話。
人間態としては初登場となりました。
不可能な夢
ツバサは幼い頃、父と共に人を運ぶ鳥(タクシーのようなもの)に乗って移動中、事故で空中に投げ出されてしまいます。
その時、ツバサを助けるべく迷わず飛び降りた父は、ツバサを掴んで必死に羽ばたき、奇跡的に空を飛んで息子を助けることができました。
その父の姿が、彼にとってのヒーロー像として焼き付いたのでしょう。
それからツバサは「空を飛ぶ」という夢を胸に抱き、練習を重ねました。
しかし、飛行能力のないプニバードは飛べるはずもありません。
周りには馬鹿にされ、父に聞いても「とにかく必死で、(なぜ飛べたのか)わからない」とかけあってもらえません。
それでもツバサはあきらめきれず、嵐の日に「この風に乗れば飛べるかも」と飛び出し、嵐で生じた時空の裂け目からソラシド市の虹ヶ丘家に落ちたのでした。
それが、今から一年ほど前。ましろがヨヨと暮らし始める少し前のことだと言います。
飛ぶための学問との出会い
ましろの祖母・ヨヨに助けられたのは幸運でした。
ヨヨはスカイランドの出身。彼がプニバード族であることも承知の上で密かに保護してくれたのです。
ヨヨの力があればスカイランドに戻ることは可能だったにも関わらず、怪我が癒えた後もましろたちには鳥のふりをして正体を明かさずに住み続けたのにはわけがありました。
それは、航空力学との出会いです。
プニバードでありながら、空を飛ぶことを夢見るツバサ。
身体的に不可能な「飛行能力」を、人間は「航空力学」と言う学問で手に入れたことを知り、彼もまたその学問によって空を飛ぼうと勉強していたというのです。
ましろたちに招待を隠していた理由は、まずスカイランドを知らない状態では信じてもらえないこと。そして、ソラとエルの登場によってスカイランドの存在が明らかになったとしても、飛行能力のないプニバードが飛ぼうとしているなど理解してもらえないと思っていたからでした。
しかし、彼の夢は、女の子でありながらヒーローに憧れ、他の子に距離を取られながらも努力し続けたソラの心を揺さぶるには十分でした。
当初は正体を隠して住み着いていツバサさに疑心を抱いていたソラは、ツバサの夢の告白に「かっこいい!」と感動し、友達になってくれるようお願いしたのでした。
初変身回
初変身は第9話。
街で暴れるカバトンを止めるために駆けつけるキュアスカイとキュアプリズム。
しかし、今回カバトンが生み出したランボーグは飛行能力持ち。
空高いところからの攻撃に、飛行能力のないプリキュアたちにはなす術がありません。
その二人を追ってエルまで家を飛び出してしまいました。
エルを助けたくても、助ける力がない
ヨヨはあげはと連絡を取り、エルを保護するよう頼みますが、
ツバサは意を決して飛び出します。
この緊急事態に、飛ぼうと思ってもやはり飛べません。
歩くには、プニバードの足は短く、身体は丸く、遅すぎます。
そこでツバサは、丸い身体を転がしてエルを必死に追いかけました。
何とか無事にエルに追いついたものの、戦う術のない彼は逃げることしかできず、エルの空飛ぶスリングに助けられる始末。
ツバサを乗せたスリングはスピードが出ず、二人はあえなくカバトンに捕まってしまいます。
一時は機転を利かせて脱出までこぎつけますが、上空高い場所で逃げる方法はエルのスリングだけ。
ツバサは自分を置いて逃げるよう諭してもエルが離れることを拒否したため、仕方なく一緒に逃げようとエルの乗る空飛ぶスリングにぶら下がって脱出を試みました。
しかし、やはりスピードが出ず、二人にカバトンが迫ります。
ツバサは覚悟を決め、エルを逃がすためにその手を放し、地上へと落下していきました。
エルを助けるために
しかし、エルがカバトンに掴まりかけます。
ツバサを助けるために逃げきれなかったエルは、カバトンにあざ笑われます。
それでも最後までつばさを助けようと、落ち行くつばさに手を差し伸べるエル。
ツバサは激昂しました。
「もし、僕に最期が訪れたとして…その時に思い出すのは僕を笑った人たちの顔じゃない…
プリンセス、僕を守ろうとしてくれた、あなたの顔です!
でも…それは今じゃない…!だってこれからは…僕があなたを守るんだから!」
ツバサの胸元が光り、ミラージュペンが出現。エルもツバサのスカイストーンを生み出します。
「プリンセス・エル…あなたのナイトが参ります!」
キュアウィング変身シーン pic.twitter.com/aAcBybFbO5
— よろかん (@yorokani) April 2, 2023
ツバサはキュアウィングに変身し、エルを抱え空を飛んで助け出しました。
そう、キュアウィングは飛行能力持ちのプリキュアなのです!
それを見ていたソラの目には、涙が…
ソラちゃんの瞳にキュアウィングが映って、「頑張ってね」涙を流すシーンクッソ好き#precure #ひろプリ pic.twitter.com/VKzMYJHkI3
— 綾【ゼロ速】 (@saebaaya753) April 1, 2023
評判と感想
ついに登場したレギュラーの男子プリキュア。
存在が告知されたときには「プリキュアは女子だからいいんだ、男子はいらない」、
キャラデザが公開されたら「せっかく男子プリキュア出すのに、外見が中性的じゃつまらない」、
第8話でオレンジ色の鳥の正体が分かったときは「人間じゃなくて鳥とか、ブレーキ踏んだな」、
???「男の子のプリキュアとか言っておいて妖精なのは逃げ!!!」
— Curehulk (@hironom) March 26, 2023
???「幼女先輩の事を考えろ!」
東映アニメーション「キュアウィングは薄幸系人外インテリメカクレショタです!!!飛べない鳥で人魚姫要素も付けます!航空力学でネタも完璧!!!あげはさんとの関係もご期待下さい!!!」 pic.twitter.com/cGsd3VKcsz
等々…まぁとにかく、何か情報が出るたびに叩く人が多く、一部では炎上めいていたのですが、
いざプリキュアに変身してみると、ネット上は絶賛の嵐となりました。
Twitterのトレンドにもキュアウィングの名が上がりました。
#precure
— アッシュ・ハレワタール (@Ash_precure) March 26, 2023
次回、キュアウィング覚醒回により、プリキュアになれる人たちが更新されました。
もはや、異次元。 pic.twitter.com/TkkAe0HsIH
男子とか女子とか関係なく、純粋に一人のキャラクターとして夕凪ツバサという少年が格好良かったことが、ソラだけでなくこれだけ多くの人たちの心を揺さぶったのでしょう。
考えたらキュアウィング、命を覚悟して変身を遂げたっていうのかなりのレアケースだし、プリキュアの文脈超えるくらいヒーロー性増し増しなんだよね…そりゃあ惚れるしかないっていう。
— 共通言語 (@kyoutsuugengo) April 2, 2023
人間ではなくプニバード族であることも、ブレーキを踏んだのではなく「身体的能力の限界を超えようという夢」を表現するためですし、
彼がプリキュアに変身するまでに描かれた内容は性差ではなく、「不可能だと笑われる夢を現実にしたいという一途な夢」です。
キュアウィングに変身した姿を見た時のあげはさんの言葉が「やるじゃん!少年!」なの本当に良いのよ
— kasumi@ねとらぼでプリキュア記事連載中 (@kasumi1973) April 2, 2023
変に「男の子もプリキュアに!」とか「ツバサ君もプリキュアになれた」みたいな感じじゃないのよ
普通に「大切なものを守るために戦う行為」をリスペクトしているのよ、あげはさん#precure pic.twitter.com/jvOXkWCBry
実際、作中では一度も性差について言及されていません。
彼の物語は『プリキュアに憧れる男性』という枠組みに捕らわれず、あらゆる種族やマイノリティに勇気を与え、奮い立たせる物語として描かれたことに、人々は感動したのです。
外見は確かに線が細く、ソラやましろよりも背が低いのですが、12歳と年齢が低いことを考えたら無理もないと思います。
キュアウィングの誕生日、5月21日は何の日かというと、チャールズ・リンドバーグという人物が大西洋単独無着陸飛行に成功した日が由来の「リンドバーグ翼の日」だそうです。 pic.twitter.com/s7Q2bmBAVC
— ドリー (@Dolly0607) April 2, 2023
中身はむしろ知性派で男らしく、騎士(ナイト)と称される人柄なのも好感度高いですね!
中性的な男子だから女の子みたいなプリキュアになったわけじゃなくて、プリキュアになっても「あなたのナイトが参ります」とか言っちゃうバチボコイケメンなツバサくんがキュアウィングになったのがすごく良かった#ひろプリ
— carrot3 (@chocomana3) April 2, 2023
男の子プリキュアのお披露目回、キュアウィングの初変身シーンは間違いなくプリキュアの歴史が変わった瞬間だった。ツバサくんが人外であることなんて些末すぎる。ツバサくんは正真正銘の男の子だったし、そして本物のプリキュアだった。村瀬歩さんを信じてよかった。本当にありがとう😭😭😭 #precure pic.twitter.com/dTclR7SDpC
— ななししゃん (@nanashi_shan) April 2, 2023
さて、キュアウィングに対するコメントの中には女の子や男の子なんて関係ない的なコメントも見受けられ、それも間違いではないと思う
— 梅サワー (@umesawaalone) April 2, 2023
でも、私個人は今日のツバサが見せてくれた姿に、これ以上ない男としての魅力を感じ、男として尊敬する感情を覚えた pic.twitter.com/STfwa01QDj
キュアウィングことツバサくん
— ティセラ (@merusepi00q) April 2, 2023
・スカイランド出身
・人間化能力を得た異世界の鳥
・外見可愛さMAXの鳥形態
・メカクレショタな人間態
・責任感ある良い性格の持ち主
・航空力学を研究中
・史上初のレギュラー男子プリキュア
・CV:村瀬歩
属性山盛りすぎるって!!!!!!#precure #ひろプリ pic.twitter.com/B0tVNVWMhJ
息子がキュアウィングの変身を「かっこいーーー!!!✨✨」叫んでたんで、きっとあれは男の子プリキュアの変身バンクとして200点。#precure#ひろプリ
— ゆっこ (@yucco0602) April 2, 2023
まとめ
実際に変身するまでは激しい議論を巻き起こしていたキュアウィング。
ところが、変身した途端に世論は歓声で溢れました。
もちろん、反対意見は多くあるでしょう。
なにせまだやっと9話、この先批判されることも、炎上することだってあるかもしれません。
しかし、キュアウィングはまだプリキュアとして誕生したばかり。
今後の彼の、プリンセス・エルの騎士としての活躍と成長を見守りたいと思います!