鬼太郎ことゲゲゲの鬼太郎シリーズの映画化が決定しました!
タイトルは『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』です。
水木しげる生誕100周年に合わせ、鬼太郎の原点ともなる『鬼太郎誕生』をモチーフにすることとなったようです。
気になる公開時期や映画の内容、賛否両論だった6期と関係あるのかなど、気になる情報をまとめていきます!
『鬼太郎誕生ゲゲゲの謎』の公開時期は?
映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の公開時期は、
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の内容は?
映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』のあらすじは、2023年7月現在明らかにされていません。
ヒントとなるのは、わずかな紹介文やキャッチコピー、そしてティザービジュアルでしょうか。
キャッチコピー
キャッチコピーを発表順に並べると以下のようになります。
- なぜ、生まれてきた・・・
- おまえは、ナニモノだ?
- 幽霊族の男、ここに・・・
- 原点にして最恐ー
全体的にきな臭さの漂うキャッチコピーばかりです。
後ほど『鬼太郎誕生』の項目で説明しますが、鬼太郎は埋葬された母の墓から生まれ出でた、幽霊族の末裔です。
ティザービジュアル
次にティザービジュアルを紐解きましょう。
最初のティザービジュアルでは、墓場から生まれる赤子(鬼太郎)の手。
第2弾では、包帯をかき分けて見える目と手(おそらく鬼太郎の父・のちの目玉のおやじのもの)。
第3弾では、鬼太郎を大人にしたような容姿の男性(鬼太郎の父)と、座敷牢の檻越しに背中合わせに座る男性。
第4弾では、地蔵の石像が密集する中にたたずむ鬼太郎の父、銃を担いだ男性(水木)、座る鬼太郎。鬼太郎以外は地蔵の石像もみな血まみれです。
現在登場が確定しているのが、鬼太郎と、鬼太郎の父である若かりし日の目玉のおやじ、水木と言う人間の3人です。
「水木」とはだれか
公式に「もう一人の主人公」と言われている水木と言う人間。
同名のキャラクターが原作『鬼太郎誕生』に出てくることも後の段落で紹介しますが、その水木と同一人物…ではないかもしれません。
というのも、『鬼太郎誕生』の水木が目玉のおやじに初めて会うのは、すでに病気が進行し全身に本体を巻いて後は死を待つのみの状態になってからです。
また、『鬼太郎誕生』の水木は一介の会社員。
しかし、ティザービジュアルの水木は、服装こそスーツ姿ですが、服装に不釣り合いな三八式歩兵銃(日本軍が戦時中に使用していたもの)を手にしているのです。
もしかしたら…映画の水木は、原作者水木しげると関わりのある(モデルにしている?)人物かもしれません。
古川登志夫さんが水木役?
現在明記されている声優は、沢城みゆきさん、野沢雅子さん、古川登志夫さんのお三方。
6期の流れを汲むことは名言されているので、6期の配役をそのまま当てると、沢城みゆき=鬼太郎、野沢雅子=目玉のおやじ、古川登志夫=ねずみ男となります。
しかし、今作にねずみ男が出そうな気配は今のところ皆無ですし、そもそも登場が明確なのは鬼太郎、目玉のおやじ、水木の3人のみ。
となると、古川登志夫=水木が順当なのですが、なぜ6期で全く別のキャラクターであるねずみ男を演じた古川さんに水木役が回ってきたのでしょうか。
ねずみ男と何かしら縁のある男なのか、はたまたあくまでも役者として水木役がハマっただけなのか。
いろんな意味で水木は気になる人物です。
ちなみにねずみ男は、アニメ6期で人間と妖怪のハーフであると言っています。
過去シリーズでもハーフ設定はあったので、「もしや水木はねずみ男の父親?父世代から腐れ縁設定ってこと?」と考えたのですが、
ハーフ設定の源流である原作『鬼太郎地獄編』ではねずみ男の生き別れの母親(人間)が登場しているので、父親の方が妖怪である可能性が濃厚なのです。
最も、様々な媒体で展開してきた鬼太郎作品は作品によって設定がいじられることがままあるため、今回のねずみ男は父親が人間だった可能性もゼロではありませんが…はてさて。
誰の話を描く?
次に気になるのが、誰の話を描くのか、という事です。
鬼太郎シリーズと言えば、基本的に鬼太郎が主人公として鬼太郎視点で描かれることが主流です。
しかし、ティザービジュアルを見ていると、第1弾こそ赤子の鬼太郎の手が出ていますが、第2、第3弾は鬼太郎不在で、目玉のおやじにフォーカスが当たっています。
話の内容はまだ明らかにされていませんが、公式は「6期をベースに」描くと名言しています。
また、脚本家の吉野氏が公式HPでこのように述べています。
脚本:吉野弘幸
何でも叶う夢の世界で、もし愛する息子がピンチになったら目玉の親父さんは何を望むだろう?6期の14話を書いていたときに抱いたそんな疑問と、答えの閃きが、あらたな物語として結実することになりました。この映画では、鬼太郎本人もとより、誰も見たことがない――いや、想像すらされなかった、病を得る前、全盛期の目玉親父の活躍をお目にかけることができると思います。期待に添えるようスタッフ一丸で鋭意制作中ですので、ご期待下さい。
https://www.toei-anim.co.jp/kitaro/news/2021112801.php
これを読むと、どうやら鬼太郎誕生に至るまでの、鬼太郎の父・目玉のおやじの若い頃から話が描かれるようです。
そうなると、水木も若い目玉のおやじと出会った人間、ということでしょうか。
もしかしたら、三八式歩兵銃を携えている=戦時中の話が描かれるのかもしれません。
『鬼太郎誕生』『ゲゲゲ』とは?
実は、『鬼太郎誕生』とネット上で検索すると、水木しげる先生原作の作品が2パターン出てきます。
一つは、一番最初に始まった鬼太郎シリーズ『墓場鬼太郎』(貸本時代、と呼ばれることもあります)の『鬼太郎誕生』。
もう一つは、雑誌掲載版と呼ばれる『ゲゲゲの鬼太郎』の『鬼太郎誕生』。
まずは『墓場鬼太郎』と『ゲゲゲの鬼太郎』、この二つの違いを説明しましょう。
墓場鬼太郎
1960~1964年にかけ描かれた貸本漫画作品。
とはいえ、戦後復興の中、出版社の度重なる倒産やトラブルで所属を転々としながら不定期に描かれてきた作品です。
鬼太郎の立ち位置は今とは大きく違い、怪異を連れてくる不気味な少年、という存在。
当初は人間の味方でないどころか、人間の情をおかしそうに笑うような描写もあり、「人間と違う存在」と言う印象が強いです。
それが終盤の1964年ごろには、読者需要を見込んでか、今に通じる親しみやすいキャラクターになっていきます。
ゲゲゲの鬼太郎
1965年に週刊少年マガジン(以下、マガジン)に『墓場の鬼太郎』として移籍しますが、人気は振るいません。
しかし、1966年にマガジンで連載した悪魔くんのおかげで水木しげる先生は人気作家の仲間入りをし、1967年から鬼太郎の内容を怪奇ものから妖怪退治ものに路線変更したことで人気を獲得。
1968年、アニメ化に伴い『ゲゲゲの鬼太郎』と改題しヒット。
1969年に一度連載の幕を閉じますが、その後も出版社を変えながら断続的に鬼太郎シリーズの作品が展開されていき、何度もアニメ化され、今のゲゲゲの鬼太郎シリーズができていきます。
鬼太郎誕生
さて、だいぶ毛色の違う『墓場鬼太郎』と『ゲゲゲの鬼太郎(墓場の鬼太郎)』ですが、双方で描かれる『鬼太郎誕生』の流れはほとんど同じようです。
とある病院で、人間が幽霊のようによみがえってしまうという事態が発生。
輸血した血液が原因ではないかと怪しまれ、血液銀行の会社員水木が捜査することになります。
水木が行き着いたのは、幽霊族の唯一の生き残りである夫妻。
妻は身ごもっており、夫は身体が溶ける病に侵されていました。
後日尋ねると、夫妻はすでに病死しており、水木は妻を埋葬します。
その妻の墓から這い出て産声を上げたのが鬼太郎です。
鬼太郎が生まれたころ、身体が崩れていたため埋葬されていなかった夫の魂が、まだ形の残っていた眼球に宿り、単独で動き出したのが目玉のおやじとなります。
墓場鬼太郎とゲゲゲ鬼太郎の違い
話の流れは同じですが、二つ相違点があります。
- 鬼太郎の左目の理由
- 水木母子の末路
鬼太郎の左目は常に前髪で隠されていますが、実は左目がありません。
その理由が、ゲゲゲの鬼太郎では生まれつきとされていますが、墓場鬼太郎では違います。
墓から生まれてきた鬼太郎に怯えた水木が思わず鬼太郎を投げ捨てたときに、墓石の角で目をつぶしてしまったのです。
どちらにせよ、鬼太郎の異様な誕生に慄いた水木は一度は逃げ出しますが、目玉のおやじとなった鬼太郎の父が雨の中捨てられた鬼太郎を生かすため、鬼太郎を水木の家まで案内します。
生まれた直後にハイハイで長距離移動できるのも、考えてみれば驚異的ですね。
家を探し当てられ驚く水木ですが、人間の赤子と変わらない姿と素振りに同情し、世話をすることを決意。
しかし、学校に通うようになっても鬼太郎は浮世離れした不気味な子どもで、人間となじめません。
そのうえ、夜な夜な死人の世界に行っていたのです!
ゲゲゲの鬼太郎の方では、水木母子に糾弾され「これからも夜な夜な出かけるようなら家から出て行ってくれ」と言われ、目玉のおやじが「人間の世界は不自由だ」と鬼太郎と連れ立って水木家を去ります。
しかし、墓場鬼太郎の方では、夜な夜な出かける鬼太郎を怪しんだ水木が鬼太郎の持っていた切符でどこに行っていたのか突き止めようとし、結果、地獄行きとなってしまいます。
水木母は息子の元へ行かせてくれと鬼太郎たちに懇願。地獄へ案内されますが、報復に鬼太郎を地獄の入口から突き落とします。
しかし、それは幻覚だったのか、鬼太郎たちは無傷。水木母はそのまま気が触れてしまうのです。
墓場鬼太郎は2008年に一度アニメ化しており、第一話『鬼太郎誕生』はYoutubeで見ることができるので、是非一度見てみてください!
まとめ
原作でも二度も描かれた『鬼太郎誕生』が、水木しげる生誕100年を期に待望の映画化です!
しかし、どうやら原作だけでなく6期もベースに、鬼太郎の父である目玉のおやじの若い頃もしっかり描かれるよう。
もう一人の主人公と称される水木も、どのような立ち回りなのか気になりますね!