映画『モノノ怪』は2023年公開予定だったにもかかわらず、キャスト降板につき公開延期となっています。
すでに製作し始めてからの突然のキャスト変更に、現場の混乱ぶりが伺えます。
何故、大きなデメリットとなるキャスト変更をせざるを得なくなったのか。
いつ頃公開できるのかなど、映画モノノ怪の気になる情報をまとめてみました。
映画モノノ怪公開延期は?
映画『モノノ怪』の具体的な公開日は2023年8月16日現在未定ですが、
予定を一年もずらしての公開となると、よっぽど切羽詰まってのことなのでしょうね…
しかし、無事に映画は公開されそうなのは良かったです。
『モノノ怪』とは?
2007年に一世を風靡した『モノノ怪』ですが、その前年2006年に前身にあたる『怪~ayakashi~』というアニメがありました。
『怪~ayakashi~』
怪談話として有名な『四谷怪談』『天守物語』『化猫』の三篇を、それぞれ専属の別スタッフチームが担い(一部共通スタッフ有)手掛けたオムニバス作品。
それぞれの話に繋がりはなく独立した話になっています。
『四谷怪談』『天守物語』の二編はそれぞれ鶴屋南北、泉鏡花の同名作品を原作に独自解釈でアニメ化されましたが、
『化猫』だけは完全オリジナル作品として作られ、薬売りの男を語り部役に置き、和風でありながら毒々しい独特の極彩色な世界観で描かれており、視聴者を圧倒しました。
『モノノ怪』
『怪~ayakashi~』の三篇目『化猫』の世界観を引き継いだ続編アニメです。
『化猫』にも出てきた薬売りの男が様々な怪異に出会い、解決していくというパターンになっています。
設定もより明確になりました。
アヤカシ…この世の道理とは別の世界に存在するものの総称。人の霊から成るものや物が古くなって魂が宿ったものなど様々な成り立ちがあり、行動原理を人が理解することは困難。封印の呪符などが効く余地がある。
モノノ怪…「モノ」=荒ぶる神、「怪(ケ)」=病。人を病のように祟るものであり、激しい情念や怨念がアヤカシと結びつくことによって生まれるもの。そのため、真(事の有様)と理(心の有様)がある。封印の呪符などは効かず、退魔の剣でしか退治できない。
退魔の剣…モノノ怪を唯一退治できる剣だが、妖を倒すことはできない。
モノノ怪を斬るためには、そのモノノ怪の「形」「真」「理」の三つを明らかにする必要があるため、薬売りがモノノ怪の背景を探る行動に出ることで物語が生まれます。
モノノ怪キャスト交代の理由と新キャストは誰?
問題となったのは、長年にわたる不倫問題です。
浮気・不倫歴
実は櫻井孝宏さん、2018年末に入籍し妻帯者となっていたのですが、
それを伏せたまま10年も交際を続けた女性Aと、
やはり伏せたまま2006年から(2010~2015年は交流無し)交際が続いていた女性Bの存在が明らかになったのです。
時系列を整理しますと、
2006年 | 女性Bと交際 |
2010年 | 女性Bと交流途絶える |
2012年 | 女性Aと交際 |
2015年 | 女性Bと復縁 |
2018年 | 櫻井さん入籍 |
2021年6月13日 | 女性Bと破局 |
2022年 | 櫻井さん入籍・不倫発覚 |
櫻井さんが奥さんといつから交際されていたのかはわかりませんが(文春の報道に寄ると、声優養成学校時代に知り合っているらしいので、その頃からお付き合いしていたとしたら1996年以前ということになります)、女性A、B両名とも入籍後も交際期間があり、他の人と入籍したことを明かされず関係が続いていたということです。
お二人とも交際歴が長いこともあり、櫻井さんには元々浮気性の噂もあったため、この件はネット上でも炎上しました。
櫻井さんは女性A、女性Bとの関係を認め、謝罪。自らインテンションを退所しています。
問題視された理由
しかし、浮気や不倫は人間として不誠実な行いではありますが、「仕事内容とは別」と言う考えもあります。
実際、浮気や不倫をしても仕事を続けている人は多く、特にモノノ怪の薬売りは15年の付き合い。
【『劇場版モノノ怪』公開延期及び、キャスト変更のお知らせ】 pic.twitter.com/plv6PfaWc0
— 『劇場版 モノノ怪』公式 (@anime_mononoke) February 28, 2023
公式の声明では以下のように書かれています。
「劇場版モノノ怪」は舞台を大奥に移し、女性たちの苦しみと救済を描こうとしております。その作品性の観点からの決断となります。
『劇場版 モノノ怪』公式Twitter https://twitter.com/anime_mononoke/status/1630463070362550273
つまり「女性たちの苦しみと救済を描こう」とする作品で、まさにその救済役である薬売りを演じるのに櫻井孝宏さんはふさわしくない、と判断したことになります。
他の作品では、降板することなく続投されてたりするので、作品によって降板したりされてます。
新キャストは神谷浩史さん
薬売りの新キャストは神谷浩史さんです!
代表作を上げると…
- 『夏目友人帳』 夏目貴志
- 『進撃の巨人』 リヴァイ
- 『ONE PIECE』 トラファルガー・ロー
- 『文豪ストレイドッグス』 江戸川乱歩
- 『デュラララ!!』 折原臨也
- 〈物語〉シリーズ 阿良々木暦
等など、錚々たるキャラクター目白押しで、どれを抜粋すればいいのか迷うほどです。
『クレヨンしんちゃん』のぶりぶりざえもん役も
個人的には、担当されていた塩沢兼人さんが急逝されてから16年間ずっと封印されていた『クレヨンしんちゃん』のぶりぶりざえもん役に任命されたことが一番インパクトがありました。
三代目監督のムトウユージさんも「ぶりぶりざえもんの声は塩沢さんの声以外考えられない」と明言されていたほど、塩沢さんのぶりぶりざえもんの存在感は圧倒的なものでしたが、
16年ぶりに再びテレビに舞い戻った神谷さんのぶりぶりざえもんもまた、素晴らしいぶりぶりざえもんで、納得せざるを得ないものとなりました。
常に格好つけているのに言っていることはすごくくだらなく、しかし声が妙に色気あって聞きほれずにいられないあの存在感…
声質もさることながら、演技力、技術がとても高い方なのだと再認識させられました。
そんな神谷さんがどんな薬売りを演じてくれるのか、とても楽しみですね!
スタッフも交代している?
公開延期を伴うキャスト変更もファンを驚かせましたが、実はモノノ怪は今回の劇場版に当たり、キャラデザも交代したことが先に話題になっていました。
モノノ怪と言えば独創的な映像美が代名詞と思われるほど、一度見たら忘れられない独特の画の力がある作品。
その立役者であるキャラクターデザイン担当が変わるという事は、ファンにとっては青天の霹靂でした。
この件は内部事情が深く絡んだもので、本人たちにしか成否のわからない複雑なもの(しかも有用な証言がかなり削除されている)なので、ここでの言及は控えますが、
アニメ版のキャラクターデザイン橋本敬史氏の当時の仕事が素晴らしかったことは間違いが無く、
今回の劇場版のキャラクターデザインを任された永田狐子、高橋裕一両氏も、改めてモノノ怪の世界を描こうと尽力されていることもまた、間違いありません。
作品は作品として、見て判断するのが視聴者のできることでしょう。
まとめ
公開前から製作側でスムーズとは言えない交代劇が重なってしまいましたが、
モノノ怪を愛し続けたファンの気持ちも、再び描きたいと考え製作している人たちの気持ちも本物のはずです。
2024年夏に「これぞモノノ怪!」「これが見たかった!」と思わせてくれる映画を楽しみに待っています。