『ミギとダリ』はKADOKAWAの年10回刊漫画誌『ハルタ』にて2017年7月から連載されていた漫画です。
作者の佐野菜見先生は前々作の『坂本ですが?』で人気を博し、アニメ化もしています。
そんな『ミギとダリ』もまたアニメ化が決定。注目が集まっています。
しかし、正直『ハルタ』はコアな人気の雑誌で、『ミギとダリ』もタイトルや表紙からは内容が分かりにくい作品。
双子の美少年とヴィンテージな背景が印象的な表紙ですが、どんな内容なのでしょうか。
ミギとダリのアニメ放映日ハート
『ミギとダリ』のアニメは
2023年10月2日(月)放送開始です!
ただ、配信先によって日時にバラツキがあるので注意が必要です。
以下、配信が早い順に紹介します。
配信先 | 配信開始日時 |
---|---|
AmazonPrimeVideo | 2023年10月2日(月) 22:00~ |
AT-X | 2023年10月2日(月) 22:00~ リピート放送 2023年10月4日(水) 10:00~ 2023年10月6日(金) 16:00~ |
TOKYO MX | 2023年10月2日(月) 25:35~ |
BS11 | 2023年10月3日(火) 25:00~ |
その他配信サイト | 2023年10月6日(金) |
ミギとダリの最新刊は?
『ミギとダリ』の最新刊は2021年11月15日発刊の第7巻です。
ミステリー・サスペンス要素があるので、アニメより先に結末を知りたい人は漫画全巻読むもよし。
あえてアニメで最後まで見たい方は、漫画を我慢するもよし、です!
ただ、完結して2年近く経ってのアニメ化ですから、ネット上にはすでにネタバレ情報が多くありますので、ネタバレが苦手な方はお気を付けください。
ミギとダリのネタバレあらすじ
物語は、子どものいない老夫婦の暮らす園山家が一人の養子を引き取るところからはじまります。
名前は秘鳥(ひとり)。外国の血が入っているのか、薄い金髪をキッチリとまとめた美少年です。
しかしこの秘鳥、どこか様子がおかしい…園山夫妻が目をそらすたびに不自然な動きをしますし、なんでも二人分こなします。
それもそのはず、実は養子の園山秘鳥は、ミギとダリという双子が入れ代わり立ち代わりで演じる架空の少年だったのです。
なぜこんな大胆不敵な養子生活を始めたのかと言うと、実はミギとダリは園山夫妻の住むオリゴン村出身。
6年前まで、この村のある一室で母と3人で暮らしていましたが、ある冬の日、母が何者かに殺されてしまったのです。
当時幼かった二人が覚えていることは、母と暮らした部屋の壁紙と、それがオリゴン村だということのみ。
ミギとダリは二人で秘鳥を演じながら、母の死の真相を突き止め復讐するためにオリゴン村に入り込んだのです。
スタイリッシュでシュールな笑い
この話の最初の見どころは「双子が一人を演じる」という現実的には無理のある設定を隠し通す、二人の描くスタイリッシュでシュールな笑いです。
「スタイリッシュでシュール」と文章で説明されてもちょっと想像がつかないかもしれませんが、『坂本ですが?』を見たことがある方なら覚えがあると思います。
絵がとても緻密で繊細で綺麗な分、この独特のスタイリッシュさが醸し出すシュールな笑いは、佐野菜見先生独特のもの。
これが、ハマる人には癖になってしまう味わいなのです。
先が読めない展開
サスペンスやミステリー作品になくてはならない要素が「先の読めなさ」。
『ミギとダリ』は「双子が一人を演じる」と言う本来なら無理のある設定が描く二面性がうまく効いて、一ページ先すら読めない展開が目白押しです。
最初の方はまだシリアス味が薄いのですが、「先の読めなさ」と言う意味では最初から気が抜けません。
「次は何が起こるのだろう」という期待でついつい先へ先へと急いでしまい、気が付いたらすっかり『ミギとダリ』ワールドにハマってしまいます。
ミギとダリの差異
最初は全くそっくりに思えるのですが、読んでいくうちにミギとダリは意外と違いの多いキャラクターであることに気が付いていきます。
まず外見は、ミギは髪の分け目が右側で右利き。ダリは髪の分け目が左側で左利きです。名前そのままなのでわかりやすい。
「ダリ」と言う名前は単純に「ひだり」から「ひ」を取っただけだけなのですね。
その「ひ」を「とり」とくっつけて「秘鳥」という名前を作った、とも受け取れます。
そしてミギは弟で、意外と単純で素直な性格。ダリは兄で頭が回り疑り深い性格。
ダリがお兄ちゃんという事で何かとミギに指図する立場を取るため、ミギが損する役回りも多く、ミギはそれに不満を抱えていたりもします。
そうして役回りの差があるということは、秘鳥を演じる上で経験する事柄にも差が出てくるということ。
この二人の「差」が、やがて大きく広がっていき、あることをきっかけに二人の道筋を分けてしまいます。
まとめ
佐野菜見先生独特の雰囲気が魅力の『ミギとダリ』。
前々作『坂本ですが?』はそれをギャグに仕立て上げていましたが、『ミギとダリ』は笑いどころも多いものの『サスペンス』として緊張感のある仕上がりとなっています。
佐野菜見先生の「先の読めなさ」がサスペンスとこんなに相性がいいとは思いませんでした。
しかし、根底に流れる人間愛も健在。
この独特の味わいをアニメでうまく再現してくれることを期待しています!