『バーテンダー』は、2004年から2011年まで『スーパージャンプ』及び『グランドジャンプ』にて連載された漫画です。
連載終了後も作画と主人公を変えて『バーテンダー à Paris』、『バーテンダー à Tokyo』、『バーテンダー6stp』とバーテンダーシリーズ自体は2018年まで連載されていました。
2006年にはアニメ化、2011年にはドラマ化までしており、人気の高さが伺えます。
そんなバーテンダーが『バーテンダー 神のグラス』と言う名で、令和になって再びアニメ化されると言います!
いつから放映でどのような内容になりそうなのか、旧アニメはどのようなもので、新アニメと関連しそうなのかなど、バーテンダーの内容にせまります!
新アニメ『バーテンダー 神のグラス』はいつから放映?
新アニメ『バーテンダー 神のグラス』は、
2024年4月から放送予定です!
サントリー(株)が製作協力・監修するということなので、リアルでも本格的なコラボレーション企画などが始まっています。
2023年のGWには徳島で開催されたイベント『マチ★アソビ』で作中のカクテルをイメージしたノンアルコールカクテルが振舞われました。
他にも「BAE活BASE」というコミュニティが作られ、お酒の話や作品の話等で繋がる場を作っています。
原作あらすじ
物語は、主人公の佐々倉 溜(ささくら りゅう)がフランスから帰国したところから始まります。
26歳と若いながらもヨーロッパ食品協会主催のカクテルコンテストで優勝、アジア人初各国VIPにカクテルをサービスした彼のカクテルは「神のグラス」と呼ばれる———
そんな箔をつけて帰ってきたというのに、佐々倉はその肩書を使わず銀座の小さなバー『ラパン』の一従業員として働き始めます。
普段は年相応にくだけた性格ですが、バーテンダーとしての彼はまさに『bartender=優しい止まり木』を体現する人。
この話は、ただの一バーテンダー佐々倉が、様々な背景を抱えた客一人一人に心を込めた一杯をサービスすることで、時に癒し、時に励まし、それぞれの心に寄りそう物語です。
そして、多くの人々との出会いは彼自身の人生と立ち位置も変えていき、『ラパン』の次は『Bar東山』へ、その次は『イーデンホール』の店主、ホテル・カーディナル内のホテルバー『イーデンホール』、最終的に六本木の暗闇坂『イーデンホール R&T』を構えることになります。
旧アニメの内容は?新アニメに関係する?
旧アニメ版は2006年10月~12月に放映されました。
旧アニメは、原作とは大分違います。
あらすじ
まず、佐々倉は第一話からすでに『イーデンホール』の店主として貫禄のある登場をします。
原作とは違ってフランス帰りという設定を不可された来島美和が偶然彼の店に立ち寄り、もてなされたカクテルはスーズ・エチュード(スーズのシャンパン割り)。
二杯目は「スーズ・ギムレット」、三杯目は「シャルル・ジョルダン」———原作ファンは気づいたでしょうか。そう、原作第7話『スーズの記憶』の早瀬の流れをなぞらえているのです。
美和がフランス時代に一度だけ佐々倉の店で飲んだことを佐々倉が覚えていて再現した、という風にアレンジして取り込まれていました。
さらには神嶋部長もその後偶然『イーデンホール』を訪れますが、バーの重たい扉に難癖をつけ、それに佐々倉が「Hide out(ギャングの隠れ家)」の話をする。
今度は第3話「復活の酒」の流れを、神嶋部長の学生時代の思い出として劇団員の青年の役割に挿げ替えます。
演出や趣向
まさにバーに流れていそうな落ち着いたBGM、そして時に舞台染みた出演者の独白。
さらにEDでは作中のカクテルのレシピが表示された後、アニメ版『イーデンホール』のモチーフとなった青山の『Bar サードラジオ』で実際にそのカクテルを再現してくれる、という凝りよう。
佐々倉もオフの顔は封じて、あくまでもバーテンダーとしての面しか見せない徹底ぶり。
あぁ、このアニメは視聴者が実際にバーで飲んでいるような気持で視ることにこだわって作られた作品なのだな、ということがわかります。
そのため、ただの青年としての佐々倉の素顔などは排除し、独白で自分と向き合う出演者に視聴者も自分を重ねたり、小説を読んでいるような気持にさせるような作品作りとなっています。
この演出はなかなかに高評価で、おしゃれなBGMをバックに淡々と紡がれ、時折涙を誘う人生ドラマは、格好いい意味での『大人向けアニメ』として評判を呼びました。
ただ、個人的には原作の、普段の佐々倉の人間味や、気取り過ぎない柔らかさが好きだったので、情報量多く隙のないアニメは少々窮屈に感じました。
原作の他エピソードを他のキャラクターに挿げ替えるのも、客一人一人の内面に向き合い、その人だけのカクテルをその都度作る佐々倉の信条とはずれているように感じ、
これはむしろ、ミスター・パーフェクトこと葛原の信条に近いものだな、と感じられました。
新アニメと関係する?
旧アニメ版は原作をツギハギしていたりオリジナル設定を加えていたりするので、おそらく新アニメ『神のグラス』は旧アニメとは全くの別物として描かれると思います。
最近の再アニメ化は特に、基本的に原作順守に重きを置くことが多いので、今回の『神のグラス』もそうなるのではないでしょうか。
新アニメを見るために旧アニメを見ていないといけない、ということは無さそうです。
ドラマ版の評判
バーテンダーは過去にアニメだけでなくドラマ版も作られています。
2011年2月~4月に放映され、主演はジャニーズ『嵐』の相葉雅紀さんでした。
相葉さんのバーテンダー演技は丁寧に作りこまれており高評価で、続編を求める声も多かったのですが、
本来は佐々倉が諭される側に回るエピソードが逆に相手を諭す側に回っていたり、他バーテンダーのエピソードを佐々倉のものにしていたりと、佐々倉中心の改変が多かったからか、
「見てたはずだけれど、内容を覚えていない」「印象が薄い」など、シナリオには辛辣な声が多くあげられていました。
まとめ
『バーテンダー』は、飲む人一人ひとりに寄りそう一杯を作る『神のグラス』の物語。
一度はアニメ化もドラマ化もされていますが、どちらもオリジナル要素が多い映像化だったので、
今回はぜひ原作順守で、新作アニメも丁寧に作っていただきたいです!