風の谷のナウシカは、スタジオジブリ(当時トップクラフト)の第一作目のアニメ映画としてあまりにも有名な名作です。
それが実写化されるという驚くべき話が舞い込んできました!
風の谷のナウシカ実写版『WIND PRINCESS』はどこが製作しているのでしょう。
監督や公開日などなど、気になる風の谷のナウシカ実写版の情報をまとめてみました!
風の谷のナウシカ実写版の内容は?
ジブリも関わっていません。
なんと、ブラジル人監督の自主制作によるファンムービーなのです。
と、これだけ聞くとがっかりしてしまう人も多いとは思いますが、諦めるのはちょっと待ってください。
自主制作とは言うものの、このブラジル人監督クリス・テックス氏は業界ではちょっと名の知れた存在。
小道具の作りこみのクオリティが高いことなど、評価されている人物なのです。
それは実際にナウシカの実写『WIND PRINCESS』のトレーラーを見ても垣間見ることができます。
CG臭さはあるものの、どのカットもオリジナルのナウシカを見たことがある人なら「あ、あのシーンだ!」と言い当てられるほどの再現度の高さ。
実写→アニメならわかりますが、アニメ→実写でここまでそのまんま再現できるのは、もはや執念。
その執念の深さは、製作期間に7年も費やしたことからも察することができます。
短編で7年ですよ!?
しかもご本人は「今回は短編となったけど、もし公式にも認めらてもらえるなら長編に挑戦したい」とおっしゃっているのです。
また、この映画で使用した衣装や小道具を三鷹の森ジブリ美術館に寄付したいとも仰っており、
執念と原作愛は本物でしょう。
風の谷のナウシカ実写版の公開日・公開場所
風の谷のナウシカ実写版『WIND PRINCESS』は、
10月20日(金)ごろ、クリス監督のYouTubeチャンネル〈https://www.youtube.com/@Chris0Tex〉で公開予定です。
無料で見られるとのことなので、気軽に見てみてください!
先んじて7月21日に、北米最大のジャンル映画祭と名高いカナダの『ファンタジア国際映画祭』でプレミアム上映もし、大盛況だったようです。
風の谷のナウシカ原作はどんな話?
風の谷のナウシカは、実は宮崎駿監督ご自身の手に寄る全7巻の漫画が原作です。
1982年2月~1994年3月の間、『アニメージュ』(徳間書店)に連載されました。
映画は連載中の1984年に公開しています(映画制作のため4度連載中断しています)。
原作漫画を読んだことのある人は口々に「映画だけでなく原作も見ろ」と言いますが、みんなが知る映画版と原作漫画とでは何が違うのでしょうか?
アニメ映画はほんの序盤
話の大筋はWikipediaに全編載っているので、ネタバレ大丈夫な人は一度目を通してみるとわかります。
アニメ映画で描かれた物語は、序盤も序盤。ぜんっぜん話の本筋に届いていないのです。
この作品の強いメッセージ性がわかるのはもっと先のことであり、そこに到達しないと『風の谷のナウシカ』と言う作品が何を訴えたかったのか、どんな物語だったのかがわからない。
連載漫画で時折、連載になる前の読み切り漫画があったりしますが、映画版の『風の谷のナウシカ』はまさにああいう立ち位置です。
ワンピースで言うなら、ルフィがフーシャ村を旅立ったところで終わっているようなものです!
実際、印象的なシーンはおおけれど、映画だけを見て「『風の谷のナウシカ』はどんな話だったのか?」と聞かれてもうまく説明できない人が多いのではないでしょうか。
だって、作品の真髄はそのずっと先にあるのですから。
映画と漫画の違い
映画化したのは序盤だけとは言え、その序盤だけでも情報量が多く、漫画と違う箇所もあるので、それを見比べてみるのも一興です。
例えば、映画の方ではナウシカがクシャナの部下に切ってかかるのをユパが止め、代わりに切っていますが、原作だとナウシカの刃が部下に届いているのを誤魔化し、自分が切ったように振舞っています。
随分と印象が変わりますね。
このように、原作を読むと映画の印象とガラリと変わるシーンやキャラクターが多く、その意外性が興味深いです。
宮崎駿監督唯一の長編漫画作品
『風の谷のナウシカ』は、宮崎駿監督唯一の連載長編漫画です。
『シュナの旅』など一巻完結の作品や『駆けろ二馬力 風より疾く』といったエッセイマンガはありますが、
全7巻と長編で連載した漫画は、後にも先にも『風の谷のナウシカ』一作だけ。
映画はどうしても2~3時間の中に話を治めるので、宮崎駿のストーリーにこれだけどっぷりと浸り続けられるのは、漫画版『風の谷のナウシカ』をおいて他にないのです。
漫画だからこそ宮崎駿監督自身の緻密さや繊細さをゆっくり味わえる経験は、宮崎駿ファンなら一度は経験してほしいところ。
ファンとしては「映画だけでなく、漫画ももっと描いてほしかった」という気持ちも強くあります。
それくらい、『風の谷のナウシカ』は漫画作品としてのクオリティも高い作品なのです。
まとめ
風の谷のナウシカ実写版『WIND PRINCESS』は、残念ながら公式モノのではなくブラジル人監督クリス・テックス氏によるファンムービーですが、自主制作としてはレベルの高い短編映画となっています。
YouTubeで無料公開されるそうなので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!