映画『すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』は、大人気キャラクターすみっコぐらしの映画第3作目。
キャラクターものの映画ということで、子ども向けの生易しい作品だろうと侮った大人たちの情緒を揺るがし衝撃を与えた第1作目『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』の評判が激論になったこともあり、「1作目、2作目と比べてどうなの?」と気になっている人も多い様子。
今回の『すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』は、ツギハギ工場のくま工場長に雇われ、おもちゃ作りのお仕事に奮闘するすみっコたちが描かれるという事ですが、評判はどうなのでしょうか。
前々作のように、大人でも衝撃を与えられるような内容なのでしょうか。
また、今作公開に先駆けてYouTubeで公開されたすみっコ5人の絵本動画はどんなお話なのでしょう。
映画『すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』の気になる評判をまとめてみました!
映画『すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』の評判
映画『すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』の評判は上々です。
ただ、今回は労働を通すことで前作・前々作に比べて少しリアル志向な面が強かったり、スリリングなシーンがあったりと、より劇場作品として、大人も見ることを意識した作りもあり、それに違和感を感じる人もいるようです。
悪い評判
悪い評判は、どうしても先の作品、特に衝撃の映画デビュー作になった第1作目と比べたものが多いようです。
ファンタジーに徹してほしかった、現実感を持ち込まないでほしかった
今回はすみっコたちが、森の奥で見つけたツギハギ工場で、くま工場長の手引きにより働くことになります。
しかし、このツギハギ工場とくま工場長、最初はかわいらしいおもちゃ工場然としているのですが、話が進むにつれておかしなことになっていきます…
平たく言うと、ブラック企業を彷彿とさせる面が見えてくるんですね。
さらにはSDGs的なメッセージも含まれており、そこで現実に引き戻されてしまったり、説教臭さを感じてしまう人もいるようです。
もちろんすみっコぐらしに込められたメッセージはそれだけではなく、あくまでも一つの側面というだけなのですが、映画には非現実感を求める人も多いですし、一度鼻についてしまうと振り払えなくなってしまう気持ちもわからなくもありません。
『すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』を観てきました
— そのへん (@sonohenno81818) December 4, 2023
優しい世界観で長時間労働、厳しいノルマ、現場猫案件のインシデント、経営悪化、リストラ、倒産などを描くヘヴィな映画でした
結末も捉え方によってはホラーでした pic.twitter.com/Y8QsA4atXe
子供とすみっコぐらしの映画見たんだけどさ、内容めちゃくちゃハードで疲れた
— ゴン蔵 (@_GONZO1426_) December 5, 2023
蟹工船とマッドマックスをホラーで混ぜた内容だよ
うちの子は「可愛い可愛い!」と満足してたので、とにかくヨシ! pic.twitter.com/EL4rZAfGQZ
ナレーションが一人に…
前作『すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ』まではナレーションが井ノ原快彦さんと本上まなみさんのお二人で行われていました。
穏やかなお二人のゆるやかなナレーションが独特で、評判も良かったのですが、今作は本上まなみさんお一人でのナレーション。
すみっコぐらしはキャラクターが一切喋らず、声も出さず、画面上の文字とナレーションだけでキャラクターたちのコミュニケーションや心情を表現するので、本来ならナレーションは二人でも足りないくらいの情報量です。
それがお一人に絞られてしまうと、物足りなさを感じてしまう人もいたようでした。
この度、現ジャニーズ事務所(10月17日付け「株式会社SMILE-UP.」に名称変更)の副社長及び新たに設立されるエージェント会社の副社長に井ノ原さんが就任されることを受け、『映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』製作委員会とジャニーズ事務所、双方協議の上、本シリーズのコンテンツ特性と現状をふまえ総合的に判断し、井ノ原さんによるナレーションを変更することになりました。
https://sumikkogurashi-movie.com/news/202
また井ノ原さんが復活して、お二人のほのぼのとしたナレーションを聞かせていただけることを期待しています。
前々作は越えられない?
すみっコぐらしの映画は、第1作目が衝撃的でした。
予想をはるかに超えるかわいらしさと、伏線回収の美しさ、それによる心をえぐるような強い淋しさがどれも鮮烈だったのです。
そのため、第1作目を知っている人はまた第1作目のような鮮烈さを求めてしまい、比べてしまうようです。
処女作が偉大過ぎるというのも罪ですね。
良い評判
劇場版も第3作目となり、挑戦的なところも含まれる今作ですが、それが当たった!という人も多くいます。
とにかくかわいい!
やはりキャラクター映画ですから、これが最優先事項です。
とにかくかわいい。ひたすらかわいい。無限にかわいいい。
かわいいすみっコたちがかわいい世界でかわいいことをしている様は最高です!!!
映画すみっコぐらし観てきたぜ👀🍿*゜
— シキキ ◖ฺ|´꒳` |◗♪ (@Starry120520) December 5, 2023
めちゃんこ可愛かった(*´ω`*)(*´ω`*)
後半思った以上にアクティブでそういう感じでくるΣ(⊙ω⊙)‼️‼️と前回と違ったティストに度肝を抜かれた🤣
しかしすみっコはみなかわいい♥️ pic.twitter.com/n5uuzXg3Rv
現実的なメッセージと果ての無い優しさ
合わない人もいた、今回の現実的な面。
しかし、それに対するすみっコたちならではのただただ優しい答えは、正しい答えではないかもしれないけれど、この世界に確かに必要なものでした。
問題提起に対する一つのアンサー。そのアンサーを選び、伝えようとする製作者の意図は、多くの人の心に響いたようです。
休職中なんだけど、今すみっコの映画を観れて本当に良かった。
— ゆ 〜 ぺ ん 🥒 (@y_u__pen_00) December 5, 2023
おもちゃ作れるかな?って不安そうにしてたのに真剣に作ってる姿見て私も頑張ろうって思えたし、ラストのシーンでしろくまが工場に「立てる?」って声掛けてあげるところとか、優しすぎて大泣きした😭#映画すみっコぐらしおひろめ隊
過去作の中で一番好き、という人も
すみっコたちの世界に一抹だけくわえられたリアル要素が、むしろ良いスパイスになった、という人もいます。
中には「今までの作品の中で、一番共感できる」という人も。
作品に何を求めるかは人それぞれ。それぞれの人が自分の中の一番を見つけられるといいですね。
『映画すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』リュミエール兄弟による世界最初の映画『工場の出口』に文字通りオマージュを捧げた映画を祝福する映画。消費社会批判を通過して実存主義、相互主観性へと到達する大胆さに思わず号泣。映画史に残る大傑作。 pic.twitter.com/h1nb4C1ICQ
— 佐藤優介 (@satoyusukeee) November 28, 2023
絵本『すみっコぐらし そらいろのまいにち』の内容
『すみっコぐらし そらいろのまいにち』は、2018年に発売されたすみっコぐらしの絵本です。
すみっコたち5人それぞれがすみっこで出会ったなれそめが、それぞれの視点でつづられています。
映画『すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』の公開に先駆け、この『すみっコぐらし そらいろのまいにち』のアニメーションを、
2023年10月26日(木)~11月30日(木)の期間限定でYouTubeにて公開していました。
Amazonプライムでは2023年12月3日現在も公開されていますので、気になる方はご確認ください!
第1話 ねこのおはなし
ねこは実は3兄弟の一人。
赤ちゃんの頃、他の兄弟と一緒に段ボール箱に入れられ、拾われるのを待っていたのですが、
餌を独り占めしているうちに一人だけ丸い体型になり、他の兄弟たちだけもらわれて行ってしまいました。
一人だけ残されたねこが出会ったのは———ざっそう⁉
第2話 とんかつとえびふらいのしっぽのおはなし
とんかつは、元々とんかつの端っこでした。
お肉1%、脂肪99%で脂っこかったため、食べ残されてしまったとんかつ。
同じく食べ残されてしまったえびふらいのしっぽと一緒に逃げてきました。
二人で、どうしたら食べてもらえるのか研究中です。
第3話 とかげのおはなし
とかげは実は、とかげじゃなくて、恐竜の生き残り。
でも、それがバレたら大変です。他のすみっコたちにも迷惑がかかるかもしれません。だから、正体を隠しています。
正体を隠すため、お母さんとも一緒に暮らせません。
大事な仲間にも正体を隠しているのは、わるいことなのでしょうか…
第4話 しろくまのおはなし
北生まれなのに寒がりなしろくま。寒がりながら、北に暮らしていました。
しかし、南から世界中を旅してきたぺんぎん(本物)に温かい国のことを教えてもらい、過ごしやすいところを求めて南下します。
第5話 ぺんぎん?のおはなし
ぺんぎんは、自分が本当は何者なのかわかりません。
頭に何かついていたような… 本当はぺんぎんではないのかも…
自分が何なのかわからないのは、不安です。
ちなみに、第1話と第5話のナレーションは本上まなみさんですが、第2話はかしゆかさん、第3話はのっちさん、第4話はあ~ちゃんさんと、perfumeの面々がナレーションをされています。
皆さんお上手で、全然違和感がありませんでした!
まとめ
早くも第3作目となった映画『すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』。
ツギハギ工場とくま工場長のもつひみつには、現実的な側面もあり、映画に非現実感を求める人の中には合わない人もいるようですが、
それがむしろ良いスパイスになったと評価する人、あまりにも優しい答えを導き出すすみっコたちに涙する人たちも多く出ました。
あなたにとってはどうでしょうか。
ぜひ、作品をご覧になって評価してみてください。