『Fate/Zero』は虚淵玄先生のライトノベルが原作です。
2006年12月29日~2007年12月29日とぴったり丸一年間かけて刊行された伝奇小説で、2011年2月にコミカライズ、同年10月にアニメ化されました。
そんな『Fate/Zero』が再放送されるとのことで、Fateシリーズが気になっていた人たちも気になっているようですが、
なにせ、派生作品の多すぎるFateシリーズ。
その中でも『Fate/Zero』は初心者が予備知識なしで見ても大丈夫なのでしょうか。
Fateシリーズの中ではどの時間軸なのでしょう。
また、どんなキャラクターが活躍するのでしょうか。
『Fate/Zero』で初心者が気になる情報をまとめてみます!
Fateシリーズは『Fate/stay night』が最初に発表された作品であるため、『Fate/stay night』を基準に説明します。
『Fate/Zero』の再放送はいつから?
『Fate/Zero』の再放送は、
初回第一話は1時間SPなので、ご注意ください!
『Fate/Zero』は予備知識が必要?
『Fate/Zero』は予備知識不要です!!
先に世に出た『Fate/stay night』の前日譚として描かれた作品なので、もちろん『Fate/stay night』知識があるとより楽しめることは間違いありませんが、
当時はむしろ『Fate/Zero』で初めてFateシリーズを知った人がかなり多く、Fateシリーズがここまで息の長いコンテンツになる大きなきっかけになった作品です。
専門用語の多いFateシリーズですが、『Fate/Zero』は聖杯戦争をよく知らずに参戦した(命知らずな)マスターが複数いたため、必要な知識はその都度解説されますし、用語知識ゼロでも全然かまいません。
むしろFateシリーズ初心者にもおすすめの作品ではないでしょうか。
ただ、作風がFateシリーズの中でも暗くて救いがないので、そこは覚悟のうえでご覧ください。
『Fate/Zero』で描かれるのは、絶望の前日譚。
それを救うのが『Fate/stay night』の物語なのです。
『Fate/Zero』はいつの話?第何次聖杯戦争?
舞台は『Fate/stay night』の10年前。
1994年に日本の冬木市で行われた第四次聖杯戦争の話です。(『Fate/stay night』は第五次聖杯戦争の話です。)
聖杯戦争とは?
『聖杯戦争』とは、Fateシリーズ独自の設定です。
魔術師たちがそれぞれ英霊一体を召喚しサーヴァントとして使役。
魔術師をマスターとして「マスター×サーヴァント」でチームを組んで、願いをかなえる万能の『聖杯』を求めて戦うバトルロワイアルのことです。
サーヴァントたちは「剣士(セイバー)」「弓兵(アーチャー)」「槍兵(ランサー)」「騎乗兵(ライダー)」「魔術師(キャスター)」「暗殺者(アサシン)」「狂戦士(バーサーカー)」と7つのクラスにあてはめ召喚されますが、英霊の正体がわかると能力や宝具もばれてしまい、不利になる事から、英霊たちはこのクラス名で呼ぶ習わしがあります。
呼び出されるサーヴァントは、基本的にマスターの気質に近いサーヴァントが選ばれるようですが、サーヴァントの生前の所縁の品(聖遺物)があればほぼ特定して召喚することが可能です。
また、マスターはサーヴァントに3回だけ絶対服従の命令を下す権利があり、これは「令呪」として刺青のように体のどこかに刻印されます。
『Fate/Zero』のあらすじ
1994年11月、第四次聖杯戦争が行われることになり、各陣営が冬木市に集結します。
衛宮切嗣は、御三家の一つアインツベルンの命でセイバーのサーヴァントを召喚。
妻のアイリスフィール、弟子の舞弥とともに「世界平和」と言う奇跡の力でも借りなければ実現不可能な願いのために、聖杯戦争に臨みます。
他方、魔術師の名門エルメロイ家のケイネス、ケイネスを目の敵にする学生のウェイバー、
御三家の一人である時臣、時臣を勝たせるべく暗躍する役目を背負った綺礼、
時臣の娘桜を救うために雁夜、さらには偶然が重なった連続殺人鬼龍之介。
以上7陣営が出そろい、聖杯を賭けた壮絶な争いが幕を引きます。
『Fate/Zero』の登場キャラクターは?
『Fate/Zero』の主な登場キャラクターは以下のようになっています。
セイバー陣営
『剣士』クラスの陣営です。
衛宮切嗣(えみや きりつぐ)
本作の主人公。セイバーのマスター。
衛宮家第五代目の魔術師。
傭兵としても生きてきた、「魔術師殺し」の異名を持つ元殺し屋。
セイバー
真名は「アルトリア・ペンドラゴン」。
いわゆる「アーサー王伝説」のアーサー王が実は女性だった、というFateシリーズ独自解釈のキャラクターです。
アイリスフィール・フォン・アインツベルン
聖杯戦争の枠組みを作り維持する「御三家」の一つアインツベルンのホムンクルス。
聖杯の器となるべく生み出されたホムンクルスで、同じく次の聖杯戦争のときの聖杯の器にするべく、切嗣との間にイリヤスフィールと言う娘を産んでいます。
ホムンクルスとはいえ、切嗣やイリヤスフィールとの間には親子としての愛情があり、聖杯戦争にもアインツベルンのためではなく切嗣のために参戦し、囮としてセイバーのマスターを演じます。
久宇舞弥(ひさう まいや)
暗殺者としての衛宮切嗣の弟子であり愛人。
少年兵として戦争に身を投じていたところを切嗣に拾われました。
アーチャー陣営
『弓兵』クラスの陣営です。
遠坂時臣(とおさか ときおみ)
アーチャーのマスター。
御三家の一つ遠坂家の当主。
宝石魔術を扱う、生粋の魔術師。
アーチャー
真名はギルガメッシュ。「ギルガメッシュ叙事詩」の主人公。
金ぴかの鎧姿と、宝物庫から世界中の財宝・宝具の原型を射出する「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」はあまりにも有名。
遠坂葵(とおさか あおい)
時臣の妻。間桐雁夜とは幼馴染。
聖杯戦争中は娘・凛と共に実家に避難している。
遠坂凛(とおさか りん)
時臣と葵の長女。
『Fate/stay night』のヒロインの一人。
第五次聖杯戦争ではアーチャーのマスターとして参戦。
ライダー陣営
『騎乗兵』のクラスです。
ウェイバー・ベルベット
魔術師を目指す学生。
ライダーのマスター。
聖杯戦争に参戦予定だった講師ケイネスに私怨を抱いており、ケイネスがサーヴァントを召喚するために取り寄せた聖遺物を盗み、ライダーを召喚する。
ライダー
真名はイスカンダル。いわゆるアレキサンダー大王。
アサシン陣営
『暗殺者』のクラスです。
言峰綺礼(ことみね きれい)
今回の第四次聖杯戦争の3年前、令呪の兆候が現れたため、遠坂時臣に弟子入りして魔術を習う。
時臣を勝たせるために暗躍する目的でアサシンを召喚する。
アサシン
真名は暗殺教団の最初の指導者ハサン・サッバーハ。
言峰璃正(ことみね りせい)
第三次、第四次聖杯戦争の監督役を務める聖堂教会の神父。
綺礼の父。
聖杯を正しく使用するため、親交の深い遠坂時臣を勝利に導こうと共謀する。
ランサー陣営
『槍兵』のクラスです。
ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
ランサーのマスター。ロード・エルメロイの敬称で呼ばれる。
魔術師として箔をつけるために、許嫁のソラウを伴って参戦。
ランサー
真名はディルムッド・オディナ。ケルト神話のフィン物語群(フェニアンサイクル)に登場する、フィオナ騎士団の戦士。
異性を魅了する呪いを持つ。
ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ
ケイネスの許嫁。
ランサーの異性を魅了する呪いにわざとかかる。
バーサーカー陣営
『狂戦士』のクラスです。
間桐雁夜(まとう かりや)
御三家の一つ間桐家の次男。
長男よりも魔術師としての能力はあったが、陰惨な間桐家とその魔術から逃れるべく出奔していた。
一方で、幼馴染であり片思いをしていた葵とは交流を続け、葵の娘たちのことも大事に思っていた。
その葵の次女桜が間桐家に養女として迎えられたことを聞き、桜を救い出すために聖杯戦争に参加する。
バーサーカー
真名はサー・ランスロット。アーサー王の円卓の騎士の一人。
間桐臓硯(まとう ぞうけん)
聖杯戦争創立時から生き続ける魔術師。
間桐の血統は魔術師としての力が枯れてきていることを見て、魔術師を産む装置として桜を養女として迎え入れた。
間桐桜(まとう さくら)
遠坂時臣と葵の次女、凛の妹。
キャスター陣営
『魔術師』のクラスです。
雨生龍之介(うりゅう りゅうのすけ)
シリアルキラーであり快楽殺人者。
実は元魔術師の家系であり、魔術師としての自覚はないまま偶然が重なりキャスターの召還に成功。
聖杯戦争に参戦することになる。
キャスター
真名は英仏百年戦争でジャンヌ・ダルクと共に戦ったフランス軍の元帥ジル・ド・レェ。
セイバーがジャンヌ・ダルクに酷似していたため、執着するようになる。
まとめ
13年も前のアニメ化ながら、今も根強い人気を持つ『Fate/Zero』。
Fateシリーズ最初の作品『Fate/stay night』の10年前を描く前日譚ですが、この作品からFateシリーズを知った人も少なくない作品です。
聖杯戦争などのFateシリーズの基本設定の説明がある、と言う意味では初心者向けですが、内容の救いの無さはかなりハードなもの。
見る人を選ぶ作品ではありますが、過激な表現に耐性のある方には是非一度見てみてほしい作品です。