『ONE~輝く季節へ~』とは、「泣きゲー」というジャンルを確立し、その後のADVに多大な影響を与えた作品です。
後々、『リトルバスターズ!』等の作品を手掛けるKeyスタッフが、Keyを立ち上げる前の作品で、『Air』『Kanon』『CLANNAD』と合わせて四部作と呼ばれています。
そんな『ONE~輝く季節へ~』が、『ONE.』と名前を少し変え、リメイクされました!
25年の時を経てリメイクされた『ONE~輝く季節へ~』はどんな作品なのでしょうか。
気になるリメイク版『ONE.』の情報をお伝えします!
『ONE.』の発売情報
『ONE.』の発売日は、
対応機種
対応機種は以下の3種類です。
- Nintendo Switch
- Windows 10 / 11
- Steam
年齢制限
年齢制限はCERO C(15才以上対象)に設定されています。
原作『ONE~輝く季節へ~』は成人向け作品だったので、年齢制限が下がることによりシナリオの変更が余儀なくされています。
価格
価格は以下の通りです。
- メモリアルBOX:26,400円(税込) ※完全初回限定生産
- 通常版:8,250円(税込)
- ダウンロード版:7,700円(税込)※Steam®はダウンロード版のみの販売。
スタッフ
気になるスタッフですが、
- キャラクターデザイン:樋上いたる
- シナリオ:Tactics(シナリオ編集:novamicus)
となっています!
『ONE.』の内容
いわゆる学園物の恋愛ゲームの体を成していますが、話が進んでいくうちに超常的な力が及び、不穏な話になっていきます。(他Key作品をご存じの方には覚えのあるパターンかと)
主人公折原 浩平(おりはら こうへい)は、普段はくだらない冗談を言ってのらりくらりと学校生活を過ごしている、ただの男子高校生です。
ただ、子どもの頃に妹を亡くしており、両親とも離れ叔母の家で居候生活をしています。
そんな彼の世話を焼く、幼馴染の長森 瑞佳(ながもり みずか)。
転校生の七瀬留美(ななせ るみ)。
盲目の先輩川名 みさき(かわな みさき)。
発話障害で喋られないため、スケッチブックで筆談する上月 澪(こうづき みお)。
言動の幼い登校拒否児椎名 繭(しいな まゆ)。
無口なクラスメイト里村 茜(さとむら あかね)。
6人のヒロインたちと出会い、交流を深めていきますが、あるときから折原浩平の中にある世界が生まれ、次第に折原浩平の存在に影響を与えていきます。
『ONE.』の評判
『CLANNAD』はじめ、多くの名作を手掛けたスタッフたちの初期作品ということで、名前だけは今でも有名な『ONE~輝く季節へ~』ですが、
なにせ1998年発売と25年も前のゲームであるため、興味を持っても現実的にプレイできず、やきもきしていた人が多かったようです。
25年も前の作品でありながら、『ONE~輝く季節へ~』のリファイン作品『ONE.』に興味津々で手を出している人が多くあるようです。
悪い評判
悪い評判は主に、主人公を蝕むもう一つの世界に対してのものが多いようです。
「もう一つの世界」の掘り下げが少ない
一番多かった不満が、「もう一つの世界」及びそちらの世界の少女の掘り下げが少ないことです。
ONE.全√読了
— ひらしん (@haduki82903) January 2, 2024
・発売前からOPがすごく気に入って毎日聴いてた
・押しキャラは里村と七瀬
・「この世界」については読んだだけではわからないのでもっと考察を漁ろうと思った
・原作は未プレイなので今後やりたい
・シナリオの根幹部分が考察任せなのが残念でもあり考察の楽しみでもあった#ONE2023 pic.twitter.com/ZgFT9p2ZfQ
この世界の力により、主人公の存在自体が危ぶまれるのですが、その世界自体の説明は希薄で宙ぶらりんです。
そのため「雑」と一蹴する人も。
Switch『ONE.』全クリア! 泣きゲーブームを起こした1998年発売のノベルゲーのリメイク。
— ぽん (@pontocho) December 31, 2023
面白かった。ヒロインが魅力的で、グッと来るシーンがあった。掛け合いも楽しい!
ただ、シナリオはかなり雑で、細かいところはプレイヤーの想像力におまかせ。
システム周りはいまいち。#ONE2023 #冬ゲー pic.twitter.com/A2H4DGtgNZ
ただ、これはKey作品にはよくあるパターンと言うか…
Key作品にはよく、何らかの不思議な世界、不思議な力が影響を与えてくるのですが、その説明はあまりなく、あくまでも普通の人間である主人公たちがそれ自体をどうこうする力もありません。
なぜなら、それをどうにかすることは話の主旨ではないからです。
Key作品の場合、不思議な世界・不思議な力はあくまでもストーリーを動かす要素の一つでしかないので、それ自体を解決させる必要性はないのです。
ONE初見でリメイクをやってギャラリー埋め終わったんですけど、これ永遠の世界の少女の深堀りとかないんですか?あると思って身構えて最初にやるつもりだった長森ルートをだいぶ後回しにしたのに特に何もなかったんですが
— lul (@h_y_n_g) January 1, 2024
旧版にはないらしいけどリメイクで追加とかあったりしませんかね#one2023
むしろ、あえて説明を最小限にして想像の余地を広げることで魅力的になる作風なので、下手に説明しすぎると興ざめしてしまう恐れすらあります。
そして、こういう主旨の作品はKey以外にも一定数ある傾向なので、考察するしないは自由ですが、「そういう方向性の作品」なのだと割り切ることも必要かもしれません。
良い評判
反響を見るに、高く評価している人たちも多いです。
今プレイできることがありがたい。
#ONE2023
— むごっほ (@bajeentio) December 31, 2023
もう最高でした
皆さんが忘れなれないゲームというのが理解できました
素晴らしいものをありがとうございました
moon.のリメイクか
one.のアニメ化期待してます
ゲーム作品の宿命ですが、どんなに名作と名高いゲームであっても、対象ハードが衰退すると、現実的にプレイすることがほぼ不可能になります。
また、奇跡的に生きているハードとソフトを揃えてプレイできたとしても、どうしても昔の作品は画質も音質も劣り、そのジェネレーションギャップが没入感を阻害してしまうことは避けられません。
また、四部構成を担う他の三作品『Kanon』『Air』『CLANNAD』の評価が高く、その三作品全てが京都アニメーションの高クオリティでアニメ化したためアニメで内容に触れることができる中、
『ONE~輝く季節へ~』のみが現在内容に触れることが難しくなってしまった伝説の作品。
それが現在のハードに合わせた高クオリティで再現されること、何より内容に触れることができることに歓喜の声を上げるファンが大変多いです。
今のいたる絵で見られる!
『ONE~輝く季節へ~』発売当初は、キャラクターデザインの樋上いたる先生もまだ駆け出しのイラストレーター。
正直、画力も経験もまだ未熟で、「作画崩壊」とネタにされるイベントCGもありました。
それが、25年を経た現在の樋上いたる先生の高画質で生まれ変わるのです!
これが、いたる先生が「ONE.」のトークイベントで言ってた澪のお気に入りシーンか。 #ONE2023 #NintendoSwitch pic.twitter.com/7zlDfBhLL6
— みは (@mihadenchi) January 2, 2024
目が極端に大きく、鼻口の小さい、樋上いたる先生の独特なバランスのイラストは好き嫌いが分かれるのですが、
シナリオが独特なKey作品を樋上いたる先生の絵で刷り込まれたファンにとっては、樋上いたる先生の絵でないとしっくりこないので、『ONE.』でも続投していただけて本当にありがたいと思います!!
声、主題歌がイメージにあっている。
世話焼きな幼馴染、見た目に反して男勝りな転校生、無口なクラスメイト、言動が幼過ぎる後輩(ロリ枠)まではまだ恋愛ゲームらしいキャラクター設定ですが、
盲目の先輩、発話障害で喋れない後輩、と、繊細な設定を持つキャラクターもいるONE。
しかし、声のイメージが違和感なくて安心しました。
ONE. 澪√
— ぐ〜たらソウ(今年はゲーム年) (@ryakudatu0322) January 3, 2024
喋れないヒロインだが、吐息等で感情表現を上手く出していてそれが超かわええ
パフェシーンむっちゃ好き
まるで妹かのように懐いてきて正に守ってあげたくなる系ヒロイン
ラーメンをぶっかけられる出会いというドジっ子ちゃん
でもそんな子だったけど ↓#ONE2023 #ぐ〜たらゲーム館 pic.twitter.com/GxkUIo8NQj
特に、発話障害の上月澪は、まず声優さんが声を当てることに驚きの声があがっています。
そして、「喋れないキャラクターの声」の演技がしっかりされていること、その愛らしさに称賛の声が上がっています。
声優さんはすごいですね。
主題歌も他3作品の主題歌を手掛けた麻枝准先生では無かったので心配しましたが、Key作品の透明感が良く表現された主題歌で引き込まれました。
あとやっぱタイトル画面の曲が神曲なのは神ゲーなんよな
— ぐ〜たらソウ(今年はゲーム年) (@ryakudatu0322) January 5, 2024
このノスタルジックな感じとても好き
えいえんに聴いてられる#ONE2023 #ぐ〜たらゲーム館 pic.twitter.com/OrpNsW8zlg
まとめ
25年もの時を経てリファインされることになった『ONE』。
これだけ昔のゲームをよみがえらせるとなると、様々な意味で心配がありましたが、
実際にプレイした人たちの評判も上々。しっかりKey作品の真髄を外さずに移植できたようです。
『ONE.』が再評価されることで、改めて、今度こそファンの納得のいくクオリティで(できれば京都アニメーションで)アニメ化やコミカライズ等に派生してくれることも密かに期待しています。