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【ゲーム】HADESはどんなゲームで何の神?主人公は誰?ネタバレあらすじ

HADES』は、steamで発売されたローグライクアクションRPGゲームです。

インディーズゲームながらもその操作性の爽快さ、作りこみの良さ等で人気を博し、数々の賞を受賞。

後にPS4/5、Nintendo Switchにも移植。

随所で取り上げられるほどの人気ゲームとなり、2024年5月7日には『HADES Ⅱ』のアーリーアクセスも始まりました。

しかし、この『HADES』。ギリシャ神話用語が出てくるものの、「ザグレウス」という全く知られていない男性が主人公で、「元ネタは何?」「ギリシャ神話なの?」「なんで最後までクリアしても死ぬの?」と疑問を抱かれています。

出てくるキャラクターがそれぞれ魅力的で、好感度システムも絡んでくる分、その背景を考察したいのに「元ネタが分からない!」と悲鳴を上げるオタクも多い問題作『HADES』。

これが結局どんなゲームで、どういう内容なのか。

『HADES』を深堀するために必要な情報をここで解説してみたいと思います!

目次

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『HADES』はどんなゲーム?

https://twitter.com/SupergiantGames

まず、ゲーム性の観点から『HADES』がどんなゲームなのか解説しましょう。

ダンジョンがランダム

『HADES』は、ローグライクアクションRPGと呼ばれるタイプのゲームです。

ローグライクとは、プレイするたびにマップやダンジョンがランダムに変わるゲームのこと。

HADESの場合は、「タルタロス」「アスポデロス」「エリュシオン」「スティクス」の4つの階層があり、それぞれ15部屋、10部屋、12部屋、5ルート(各5部屋)あります。

この各階層の部屋はランダムで現れ、敵の配置もその都度変わります。

主人公のザグレウスは、自室もある「ハデスの館」他NPCとコミュニケーションを取ったり装備を整えたりした後、「タルタロス」から「スティクス」まで順番に攻略していき、最後のラスボスを倒した先で、地上にいるある人物に会うことを目的としています。

しかし、とある理由から、地上に出ても必ず死を迎え、再び「ハデスの館」に戻り、また「タルタロス」からダンジョン攻略を繰り返すのです。

武器+功徳

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主人公ザグレウスは、ダンジョンに入る前にまず武器を選びます。

剣、弓、盾、槍、拳(グローブ)、銃(電磁砲?)の6種類です。

その後、ダンジョンに入り各部屋を攻略したりする際に、地上の神々から功徳を授けられることがあります。

この功徳というのは、属性能力強化の役割があり、良い功徳に恵まれると一気に攻略が楽になります。

神々からの功徳以外にも、武器の能力を上げる「ダイダロスの槌」、功徳のレベルアップを担う「力の柘榴」等もあり、様々な要素をうまく組み合わせ強化する楽しみがあります。

ただし、それも地上に出るまでの話。死して「ハデスの館」に帰ると、これらの強化はまたゼロに戻ります

とはいえ、ザグレウス自身の能力を底上げする要素もあるので、攻略するたびに強くなっていく仕様にはなっていますから、回数を重ねるほど格段にダンジョン攻略が楽になっていくのでご安心ください。

アクションゲームがかなり下手な私でも、飽きずに何度も楽しんで攻略でき、気が付けばドハマりしていたので、初心者の方にもおすすめです!

各キャラの好感度を上げると…

『HADES』の魅力は、ダンジョン攻略だけではありません。

功徳を授けてくれる神々はもちろんのこと、「ハデスの館」の住人など、様々なNPCと交流を深め好感度を上げていくことでアイテムをもらえたり親密な関係になったり、もしくは因縁のあるNPC同士の仲を取り持ったりできるのです。

 

『HADES』のあらすじ

『HADES』は、ろくにストーリーの説明もなくいきなりダンジョンに放り出されるので、何度もダンジョン攻略を繰り返しながら、様々なキャラクターとの会話をつなぎ合わせてストーリーを読解していかなければいけません

そのため、最初はなぜザグレウスがダンジョンに臨み地上へ向かうのかもわからない人も多いでしょう。

そこで、ここでは簡単に『HADES』のあらすじを説明いたします。

ネタバレを含みます(エンディングは伏せます!)のでご注意ください!

家出から始まる物語

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実はこのダンジョン攻略。

最初の動機は、反抗期のチンピラ王子ザグレウスの家出です。

それと言うのも、実父である冥王ハデスは、厳格で束縛の強すぎるパワハラ親父。

ゲームタイトルにもなっている『HADES』は、ザグレウスの父である冥界の王ハデスの名ですが、「ハデス」自体が冥界そのものを指すこともある言葉です。

鬱屈とした地下世界に閉じ込められ、仕事を押し付けられ続ける生活に嫌気がさしたザグレウスは、父親の職場である冥界のダンジョンを荒らしながら地上へ家出することにしたのです。

それを知った地上のオリュンポスの神々もまた、まだ会ったことのない親せきであるザグレウスに興味を持ち、「親父なんか振り切ってこっちこいよ!」と応援してくれることに。

神々の住む山「オリュンポス」に住まう12の神を「オリュンポス12神」と呼びます。

オリュンポス12神のメンバーは、ゼウス、ヘラ、ポセイドン、デメテル、アレス、ヘパイストス、アテナ、アポロン、アルテミス、アプロディテ、ヘルメス、ディオニュソス。ディオニュソスの代わりにヘスティアが入ることもあります。

しかし、何度も地上を目指すうちに集まってきた情報から、彼の言語化できなかったフラストレーションの正体がだんだん見えてくるようになってきます。

やがて明らかになる実母の存在

ザグレウスがずっと母だと思ってきた夜の女神ニュクス育ての母であり、実母ペルセフォネは冥界近くの地上で一人暮らしていることがわかってきます。

なぜ、そのことをみんな黙っていたのか?

なぜ母は、自分を置いて地上に行ってしまったのか?

なぜ父は、母に会わせまいとするのか?

父は全く聞く耳を持ってくれません。

ニュクスも、最低限の情報はくれますが、全てを話すことは許されていません。

数々の疑問を明らかにするため、ザグレウスは実母に会うべく地上を目指すようになります。

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実母ペルセフォネは、確かに地上にいました。

彼女は、ザグレウスを死産したと思い込み、そのショックで冥界を去ったというのです。

それから長い時が流れた今、冥界に帰っても自分の居場所はないだろうと考えて、一人で暮らしていました。

聞きたいこと、話したいことはたくさんあります。

しかし、冥王の血を継ぐザグレウスは、地上で生きることができない身体でした。地上に出ると体がもたずに死んでしまうのです。

母とほんの数分語り合うこと。そして、家族全員で暮らすことだけを求め、ザグレウスは何度も転生を繰り返すことになります。

三者三様の思い

何度も転生を繰り返すうちに、ハデスの胸中もだんだん明らかになっていきます。

ペルセフォネは、元々は地上のオリュンポスの神々の一員デメテルの娘でした。

ハデスは彼女をさらって結婚したのですが、ペルセフォネ自身もオリュンポスでの生活に嫌気がさしており、さらわれることは彼女自身が望んだことでもありました。

二人の仲は良好でしたが、地上の神々との関係は断絶。特にデメテルの怒り悲しみは激しく手が付けられない状態に。

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さらに、ザグレウスの死産にショックを受け、ペルセフォネは冥界を出ます。しかし、オリュンポスに帰ることもできず、冥界近くの土地で一人暮らすことにしました。

ザグレウスはニュクスの力で一命をとりとめ、その後はニュクスを母として育ったのです。

しかし、ザグレウスが地上に出てペルセフォネと会っていることがオリュンポスの神々に知られたら、ペルセフォネの所在が知られ、彼女の意に反してペルセフォネはオリュンポスに連れ戻されてしまうでしょう。

それを危惧して、ハデスはザグレウスの冥界脱出を阻もうとしていたのです。

家族がそれぞれを思うが故に続いてきたこの膠着状態を、ザグレウスは解きほぐすことができるのでしょうか?

 

ギリシャ神話の中でもコアな密教が元ネタ

『HADES』の元ネタがギリシャ神話であることは、出てくる神々や用語から推察している人も多いでしょう。

しかし、最初につまずくのが次の疑問です。

主人公ザグレウスは、いったい何者なのか?

それもそのはず、「ザグレウス」というキャラクターは一般的に知られているギリシャ神話には登場しません。

彼が登場するのは、ギリシャ神話の中でも密教に位置づけられる「オルフェウス教」という一派の話の中だけなのです。

オルフェウス教とは?

オルフェウスとは、ギリシャ神話でも名高い竪琴の名手の名前です。

星座物語の一つ「こと座」の話としても有名な人物です。

オルフェウス教は、彼が作ったとされる詩(要は聖書や聖典のような位置づけ)を唱えた密教のこと。

死んだら自我もあやふやな魂となり冥界に行くだけ、としていたギリシャ神話の中で、輪廻転生を強く説いた異質な存在でした。

作中に出てくる「ハデスの館」のオルフェウスは、まさにこの人物をモデルとしています。

親密度を上げていくと、ザグレウスが荒唐無稽な武勇伝を語りだし、オルフェウスがそれを真に受けてザグレウス賛歌を作ってしまう下りが出て来ますが、それがまさにこのオルフェウス教で唱えられた詩を示唆しています。

オルフェウスとエウリュディケ

「こと座」の話として有名なオルフェウスとエウリュディケの神話にも触れておきます。

オルフェウスの竪琴は、生物だけでなく、岩等の無機物まで聞きほれさせてしまうほどの力を持っていました。

そんな彼はニュムペー(女神や妖精のようなもの)のエウリュディケと仲睦まじく暮らしていました。

しかしある日、エウリュディケは養蜂の神アリスタイオスに襲われ、逃げる途中で毒蛇に噛まれ死んでしまいます

エウリュディケの突然の死に打ちひしがれたオルフェウスは、冥界へ行き、妻を取り戻す旅に出ました。

本来は決して生者を通さない川の渡し守カロン地獄の番犬ケルベロスも、あまりにも悲しい竪琴の音色に首を垂れて通してしまい、オルフェウスは冥王ハデスその妻ペルセフォネの元までたどり着きます。

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どうか妻を返してほしいと、竪琴をかき鳴らし訴えるオルフェウス。心動かされたペルセフォネはハデスを説得し、ハデスは一つ条件を付けてエウリュディケを返すことにします。

その条件とは、地上に戻るまで決して、後ろからついてくる妻を振り向かないこと

声をかけることも許されず、地上までの長く暗い道を、オルフェウスは戻っていきます。

本当に妻は無事についてこられているのか、何度も不安に駆られながらも確認したい気持ちを必死に押さえ、オルフェウスはようやく地上にたどりつきました。

オルフェウスは喜びと共に振り返りましたが、妻の足は地上へ一歩届かず、あえなく冥界へ連れ戻されてしまいます。

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二度も最愛の妻を失ったオルフェウスは、竪琴をかき鳴らし放浪します。

その先でディオニュソス崇拝の女信者マイナデスらに出会い誘惑されますが、それを拒否。

怒ったマイナデスらに八つ裂きにされ、川に投げ込まれます。

オルフェウスの首と竪琴はその後も歌を歌い続け、レスボス島に流れ着き、埋葬されます。

竪琴はこと座となりました。

一度冥府下りをし生還したオルフェウス自身が、再生の象徴という側面を持つキャラクターです。

ザグレウスは何者?

ザグレウスは、オルフェウス教の詩に出てくるキャラクターの名前です。

オルフェウス教も様々な説があるので、ハデスの息子とされることもあればゼウスの息子とされることもあります。

私が知っている説では、

ペルセフォネがザグレウスを産むが、ゼウスがザグレウスを世継ぎにすると言ったため、ザグレウスはゼウスの正妻ヘラの仕向けた巨人に八つ裂きにされ捕食される

アテナがかろうじて残ったザグレウスの心臓を救出。

ゼウスがその心臓を飲み込み、産ませたのがディオニュソス

ザグレウスを捕食した巨人はゼウスの雷に焼き殺され、その灰から人間が誕生する。

という人間創世神話にもなっていました。

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輪廻転生を唱えるザグレウス教において、再生の象徴という面を持つディオニュソスは重要な神であり(ザグレウス教自体がディオニュソス崇拝から生まれているそうです)、ザグレウスはディオニュソスと密接な関係のある神と考えられていました。

説によっては「何度も再生を繰り返すディオニュソスの一番最初の姿がザグレウス」とされることもあったそうです。

オリュンポスの神々の中でも、ディオニュソスが特にザグレウスに親しみを感じているのは、同一視されるほど近しい存在だからなのでしょう。

『HADES』は、キャラクター同士の距離感が神話での関係性をなぞらえているので、神話を知っているとニヤニヤしてしまいます。

ハデスとペルセフォネのなれそめ

最後に、やはりこれを無視して終わらせるわけにはいかないと思い、説明しておきます。

ハデスとペルセフォネのなれそめです。

『HADES』のメインストーリーは、この話を元にしています。

こちらは「おとめ座」の話として紹介されることも多い話なので、ご存じの方も多いと思います。

ペルセフォネは最初、コレと呼ばれていました。

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ペルセフォネの略奪

一説には、愛の神エロス(キューピッド)の恋の矢によるものとも言われますが、ハデスがコレに恋をしてしまいます。

コレの父であるゼウスに結婚の了承を得、ハデスはコレを誘い出すため、地上に美しい水仙の花を咲かせます。

コレがそれを摘むために近づいたところで大地が避け、黒い馬に乗ったハデスがさらって行ってしまいました。

デメテルの悲嘆

コレの母デメテルは、帰らない娘を探して世界中を放浪します。

ついにはコレがハデスにさらわれたことを知り、ゼウスに抗議に行くも取り合ってもらえず、怒り狂ったデメテルは仕事を放棄し、姿をかくしてしまいました

デメテルは豊穣の女神。彼女が仕事をしないという事は、地上の作物が死に絶え、飢饉が訪れるということです。

このことに頭を悩ませたゼウスは、ハデスにコレを返してもらうよう、ヘルメスを使いに出しました。

ペルセフォネの帰還

突然の死者の増加で、ハデスも地上の現状を知っていました。

仕方なく、コレを地上に返すことを承諾するハデスでしたが、別れ際にコレに柘榴を渡します。

コレは、その柘榴の12粒の内4粒を食べてしまいました。

冥界の食べ物を口にした者は冥界に属するという取り決めがあるため、コレは1年(=12カ月)の内4カ月は冥王の妻となり、ペルセフォネと呼ばれるようになりました。

それからは毎年、娘のいない4カ月の間デメテルは仕事を放棄するため、作物の育たない季節(ギリシャでは日照りの厳しいとされていましたが、雪に閉ざされると解釈する場合もあります)ができ、四季が生まれたと言います。

ちなみに、古代ギリシャでは結婚の際に花嫁が花婿の土地の柘榴を食べることで花婿の土地の人間となる、という儀式があるところもあった、と聞いたことがあります。

全ての神々に祝福された結婚ではありませんでしたが、結婚後のハデスとペルセフォネは(オルフェウスの話にもあるように)「心優しいままのペルセフォネと、ペルセフォネに弱いハデス」と受け取れるものが散見されており、

ギリシャ神話ファンの中でも推しカップルとする人が多くいるオシドリ夫婦となっています。

まとめ

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ゲーム『HADES』を深堀できる情報の入り口をまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。

神話の中でもメジャーなギリシャ神話の中で、知らない人も多い密教オルフェウス教をシナリオに組み込んでくるとは、ギリシャ神話界隈でもかなり驚かれていました。

しかも、ベースはかなり神話に忠実なのに、ゲームとしてより魅力的になるようあえて珍しい解釈を加えていたりして、単純にゲームとしても、ギリシャ神話の二次創作としても評価の高い作品に仕上がっています。

アーリーアクセスの始まった『HADES Ⅱ』も早速話題になっており、製品版の登場が待ち遠しいです。

『HADES Ⅱ』の主人公メリノエは、ザグレウス以上にマニアックなキャラクターなので、どう料理されているのかすごく楽しみです!!

テイクツー・インタラクティブ・ジャパン
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