レイアースの旧アニメはどんな内容？バッドエンドとは？原作との違いは？

『レイアース』こと『魔法騎士（マジックナイト）レイアース』は、CLAMP原作の少女漫画です。

少女漫画と言いながらも、独特な作風と世界観は掲載誌『なかよし』の中でも浮いており、性別を超えて幅広い世代に人気の出た作品でした。

CLAMP初めての地上波アニメ化も果たし、CLAMPの認知度を上げた作品でもあります。

そんな『レイアース』のアニメをリメイクすることが決定し、改めて注目を浴びていますが、検索候補には「バッドエンド」や「原作　違い」など、ちょっと心配になるキーワードが…

レイアースはバッドエンドの作品なのでしょうか。

原作との違いとはどのようなものなのでしょう。

ここでは、原作と旧アニメ版のネタバレを大いに含みます。ご注意ください。

レイアースはバッドエンド？

『魔法騎士レイアース』の終わり方がバッドエンドだったのか、ハッピーエンドだったのか？と問われると、

ハッキリ言って、バッドエンドでした。

それもかなり後味の悪いもので、最終回最後のセリフ「こんなのって…　こんなのってないよー!!」は読者の叫びでもあり、いまだに忘れられません。

しかし、それはあくまでも一期の話。

ほどなくして始まった二期『魔法騎士レイアース2』は、その後日譚。

一期エンディングのためにすっかり様変わりした世界で改めて奮闘する話となり、こちらは安心のハッピーエンドとなります。原作は。

第一期バッドエンドまでのあらすじ

主人公の獅童 光（しどう ひかる）、龍崎 海（りゅうざき うみ）、鳳凰寺 風（ほうおうじ ふう）の三人は、別々の中学校の面識のない他人。

その三人が、偶然社会科見学で同時に東京タワーに訪れたとき、物語が始まります。

序盤

突然異世界セフィーロに飛ばされた３人は、その世界では魔法騎士（マジックナイト）と呼ばれる、ある使命を受けた存在として迎え入れられました。

このセフィーロは、心が反映される世界。

その世界を支えるのは、「柱」と呼ばれる役目を背負ったエメロード姫という一人の少女でした。

世界の安寧のために祈る日々を送っていたエメロード姫が、ある日、彼女を支える立場であった神官ザガートにさらわれてしまったのです。

「柱」を失ってしまったセフィーロは崩壊する運命。

それを阻止するために、魔法騎士たちは、この剣と魔法の世界セフィーロを旅することになります。

ザガート打倒の末…

しかし、三人はその使命の本当の意味を知りませんでした。

エメロード姫を救うため、ザガートの元にたどり着いた魔法騎士たちは、ついにザガートを打ち倒します。

これでエメロード姫を助けられる…と思ったのもつかの間、ザガートの死を知ったエメロード姫は、可憐な少女の姿から憤怒の形相の女性へと姿を変え、魔神に乗り込み、ザガートの剣を手に襲い掛かってきました。

魔法騎士の正体

実は、エメロード姫とザガートは愛し合っていたのです。

「柱」は世界のために祈り続けなければいけない立場。一人の人間を愛することは許されていませんでした。

ザガートはエメロード姫を愛するあまり、その柱制度に反旗を翻してエメロード姫をさらってかくまっていたのです。

柱は自ら命を絶つことも、セフィーロの民に命を奪われることも叶いません。

魔法騎士は、そんな柱の命を絶つことができる唯一の存在として、召喚されたのです。

魔法騎士たちは、エメロード姫最後の願いを叶え、エメロード姫はザガートの元へ逝くことができました。

役目を終えた魔法騎士たちは、再び東京タワーに戻されますが、三人は抱き合って泣きじゃくることしかできませんでした…

レイアースアニメ版と原作との違い

レイアースのアニメ第一期は、オリジナル要素が入ったものの、大まかなあらすじは原作になぞらえて作られていました。

とはいえ、オリジナル要素に否定的な意見もあり、後々修正を余儀なくされた点もあり（原作では生存したキャラクターがアニメで途中死亡したため、双子キャラを登場させて帳尻を合わせたりし）ました。

それを受けたのかはわかりませんが、14話、17話、最後の19話（ザガート戦）と20話（最終戦）はCLAMPのシナリオ担当大川七瀬先生がアニメの脚本も手掛けています。

そして二期は、原作にはいないアニメオリジナルキャラクターであるデボネアとノヴァが登場し、ほぼ別物として展開。

当時は原作ファンを驚かせました。

しかし、この改変は原作者CLAMP公認（キャラクターデザインも脚本もCLAMPのメンバー）のものであったため、賛否はあるものの大きなヘイトは呼ばず、アニメはアニメで楽しめた人が多かったように感じます。

特に、ノヴァが一部で熱烈な人気で、「レイアースで一番好きなキャラはノヴァ」という人も多く、「性癖をこじらされた」という被害者が多発しました。

この項目では、第一期の変更点と、第二期のオリジナルキャラクターたち、終盤のあらすじをネタバレ解説します。

第一期の変更点

アニメ版第一期の変更点は、主に下記のようなものがありました。

• 風の一人称が「わたくし」。
• アルシオーネが魔導士（イル）ではなく魔操士。任務失敗を重ねザガートに見限られるが、命は取られず生存。第二期での再登場に繋がる。
• 原作では最後まで生存しているプレセアが、アニメでは武器完成直後にアスコットの襲撃によって死亡。そのため、第二期ではアニメオリジナルで双子の妹シエラが登場し、プレセアの代わりを務める。
• エメロード姫が間接的に三人の手助けをしたり、フェリオと連絡を取ることがある。
• 主人公三人が沈黙の森に入った直後、クレフがザガートに石化される。
• アスコットが何度も襲撃してくる。
• フェリオが初登場時、記憶喪失で旅芸人の一座にいる。
• フェリオから風へのおくりものが、ピアスではなく通信機能のあるオーブ。沈黙の森以降も登場回数が多い。
• オリジナルキャラクターに、イノーバがいる。エメロード姫がザガートに送った精獣が人間の姿になった人物。空の神殿にて三人を襲撃する。
• ラファーガの初登場が炎の神殿内ではなく、神殿へ向かう途中。炎の神殿内に現れたザガートから三人を庇い、光の試練完了を見届ける。

ノヴァ

主人公獅童光の影ともいうべき存在。

一期最後、エメロード姫を倒し東京に戻されるとき、異世界セフィーロに残された光の心（エメロード姫を手にかけざるを得なかったことに対するやるせなさ等）が実態を持ったもの。

そのため、光に強い執着心を持っていたところをデボネアにつけこまれ、全てのモノを消せば光はノヴァを見てくれるとそそのかされていました。

「ヒカルが好きなものはみんな嫌い！」と破壊行動を行う様は、いわゆるヤンデレ。

最終決戦前にデボネアに切り捨てられますが、光に「嫌いな自分も抱えて生きていく」と手を差し伸べられ、光と一体化します。

16.魔法騎士レイアース２(アニメ版)　ノヴァ
16飛ばしちゃってごめんね！！

よくこの時代にこんなこじらせたキャラ作りおったなCLAMP様！！！！！！！！大好きだ！！！！！！！！！！！！
アニメ版レイアース２はマジモンの名作

４枚目は代表的な台詞です。光は主人公の名前です。ヤンデレの先駆け。 pic.twitter.com/L7hHRMogUP

— もちこ (@waiyade_1003) July 11, 2023

デボネア

アニメ第二期を別作品にした根源。

まごうことなきラスボス。

その正体は、アニメ一期終了後、柱を失ったセフィーロの人々の恐怖や不安が実体化したもの。

すべてを闇の世界に鎮めようと暗躍し、ノヴァやアルシオーネも駒として使い捨てていました。

ノヴァが操っていた魔神レガリアと合体した最終決戦では、最強の魔法「閃光の螺旋」でも倒すことができず、光たちを窮地に陥らせます。

しかし、セフィーロの人々の生きる願いによって現れた柱の証である剣を手にした光によって、ついにうち滅ぼされました。

アニメ版二期終盤の展開

光たちはデボネア討伐に成功はしましたが、決着が着いた後、東京に戻され、セフィーロとの繋がりは完全に絶たれるという終わり方でした。

アルシオーネが再登場し、敵対していたものの最後は改心して亡くなったり、

人気キャライーグルがランティス救出のため死亡、

モコナの正体も明かされないなど、原作者監修とはいえかなり大胆な改変をした、別物でした。

そもそも『魔法騎士レイアース』という作品がRPGをイメージしたものだったので、アニメ版二期は今でいう裏ルート的な作品だったのかもしれません。

まとめ

旧アニメ版の『魔法騎士レイアース』は、オリジナル展開も多くありましたが、最終的にCLAMPが監修した第二期が原作と別物展開となったのに、返って評価された珍しい作品でした。

リメイク版は原作順守となるのではないか、と予想されていますが、

特に反響の大きかったノヴァがどこかで絡んでくれたら嬉しいですね。

アニメ「レイアース」の視聴は、「DMM TV」がおすすめです。