『PUIPUIモルカー ザ・ムービー MOLMAX』は、ショートアニメ『PUIPUIモルカー』の劇場版です。
2024年11月29日(金)から公開開始されましたが、ショートアニメを長時間の映画にするのは難しいもの。
それも、『PUIPUIモルカー ザ・ムービー MOLMAX』は地上波アニメのときと大きく違う点もいくつかあるので、公開前から不安の声も多く聞こえています。
『PUIPUIモルカー ザ・ムービー MOLMAX』の地上波アニメとの違いはどこにあるのでしょうか。
『PUIPUIモルカー ザ・ムービー MOLMAX』は結局、面白かったのか、つまらなかったのか、実際に見た人たちの評判もここでまとめてみます!
『PUIPUIモルカー ザ・ムービー MOLMAX』は地上波アニメ版と何が違う?
2分40秒のショートアニメとして一世を風靡した『PUI PUI モルカー』。
それを69分の映画にするというのですから、やはり地上波アニメそのままというわけにはいきません。
映画にする際に様々な変更点があり、それが吉と出るのか凶と出るのか、ファンは戦々恐々としていました。
ストップモーションアニメからCGアニメに
まず大きな違いがこちらです。
『PUIPUIモルカー』は元々、ストップモーションアニメでした。
小さなフィギュアで作られた世界を、フェルトで作られたモルカーたちが、表情豊かに縦横無尽に動き回る、独特のコミカルさは、『PUIPUIモルカー』最大の魅力と言っても過言ではないでしょう。
ストップモーションアニメ独特のカタカタした動きは「気持ち悪い」と敬遠する人も出ましたが、滑らかなアニメーションに慣れた現代人には逆に新鮮だったり、素朴さを感じ、魅力的に受け取る人も多かったのです。
しかし、映画化に伴いそれが一転、ヌルヌルなめらかアニメーションの代名詞とも言えるCGアニメに変更されることになったのです!
CGアニメのモルカーなんて、モルカーじゃない!
丁寧に作られたストップモーションアニメだからよかったのに!
と嘆く人もいました。
喋る人間キャラクターが登場!
モルカーの大きな特徴のもうひとつが、セリフが無いこと。
モルカーたちの声は本物のモルモットの声を扱っているし、
モルカーたちの飼い主である人間たちは、ワァワァした声を上げるだけで、意味のある言葉は発しませんでした。
ところが、映画で登場したオリジナルキャラクター二人が問題です。
AIモルカーを作り流行らせたメニメニアイズカンパニーCEO役に相葉雅紀さん、今回の新モルカードッジのドライバー役に大塚明夫さんを起用しているのです。
それも、ただの脇役ではなく、登場して以降ずっと喋り通しなのです!
これは世界観が壊れるのでは? と心配する声も聞こえます。
声優(モルモット)交代
実はモルカー、本物のモルモットの声を当てていたことも魅力の一つでした。
しかし、映画製作中の2023年9月16日に、モルモット声優つむぎちゃんの死が報告され、心配されていました。
その後を引き継いだのは、アビシニアンモルモットの糸ちゃんです。
『PUIPUIモルカー ザ・ムービー MOLMAX』の評判
『PUIPUIモルカー ザ・ムービー MOLMAX』の評判は、SNSではおおむね良い意見が多いように思います。
悪い評判
悪い評判は、やはりTVアニメ版との差異への言及が多いです。
CGアニメに慣れない
モルカーと言えば、やはりあのリアルのフェルト独特のふわふわ感で、漫画的なコミカルな動きをさせる可愛さが特徴でした。
あれをそのまま映画にすると粗が目立ってしまうのかもしれませんが、やはりCGになると、物足りなさを感じる人もいたようです。
人間キャラがしゃべりすぎ
また、今回初めて人間キャラが喋るわけですが、
この人間キャラたちが、登場してからずっと喋り通しです。
無声映画とは言わないものの、せいぜいが声色の印象だけで表現されてきたモルカーに言語が登場し続けることに違和感を感じる人もいます。
リアリティが中途半端
モルカーは、あの見た目でショートアニメでありながら、「人類は愚か」と斜に構えたテーマがありました。
ショートアニメだからこそ、あのふわっとした世界観で、そもそもモルモットの車というよくわからないシュールな設定とブラックなテーマが両立できていた、という面があります。
要は、細かいことを求めずにいられたわけですね。
しかし、映画となるとそうもいきません。
画面が大きく、クオリティの高い映像で、長時間ともなると、それ相応のリアリティや説得力が求められるのが映画です。
特に今回、メニメニアイズカンパニーというあからさまに胡散臭い謎企業が出て来ますが、この企業が
- 飼い主のいるモルカーを野良と思い込んで拉致
- 新製品を手違いで紛失
- 致命的な欠陥がある新製品披露を強行
等など、企業としてあるまじき判断が随所に描かれます。
これが、ばいきんまんのようにわかりやすくポンコツな敵役、もしくは常識をものともしない悪役として描かれているのならまだしも、この企業、実は完全な悪ではなく、メニメニアイズカンパニーなりの理念や誠意の元動いている、という風に描かれているのです。
これでは説得力がない、とガッカリしてしまった人もいたようです。
良い評判
様々な変更点がありながらも、映画として評価している人も多くいます。
地上波版を意識したCGアニメ化
ストップモーションアニメをCGアニメにすることは、やはり不安を抱えたファンが多かったようですが、
「ちゃんとストップモーションアニメを意識した動きをしている」
「CGアニメになって表現の幅が広がった」
と、実際に観て、むしろ評価する人が増えています!
人間キャラが合っている!
心配されていた人間キャラですが、二人だけに抑えた上に配役が合っていたようで、むしろ高評価の声が高いです。
ドッジの飼い主さんは、大塚さんの迫力と愛溢れる演技に笑いあり涙ありで、
メニメニアイズカンパニーCEOは、相葉さんの根の優しい声色が悪意ない敵役としてハマっているのだとか。
原作のフィギュア感も残したCG化に成功しており、モルカーの世界観に違和感なく適合できたようです。
原作オマージュ、全キャラ総出演
映画化やメディアミックスとなると、やはり原作をどれだけ尊重してくれているのか、がファンにとっては気になるところ。
『PUIPUIモルカー ザ・ムービー MOLMAX』に関しては、その心配はいらないようです。
全キャラが自然に総出演してくれるだけでなく、いたるところに原作のオマージュを感じさせ、むしろ原作未履修だとわかりにくいのではと心配になるほど原作愛にあふれた出来になっています!
原作ファンの方は是非、原作アニメを復習してから映画『PUIPUIモルカー ザ・ムービー MOLMAX』に臨んでくださいね!
つむぎちゃんの面影も
映画製作中に亡くなってしまった、モルカーたちの声優モルモット、つむぎちゃん。
そのつむぎちゃんの映像も、作中では使われているようです。
つむぎちゃんファンの方も、是非、劇場でつむぎちゃんの姿をお楽しみください。
『PUIPUIモルカー ザ・ムービー MOLMAX』のまとめ
CGアニメになったり、人間キャラが喋ったりと、TVアニメ版との差が激しくて心配されていた『PUIPUIモルカー ザ・ムービー MOLMAX』。
しかしふたを開けてみると、むしろその思い切った改変が映画として功を奏したようです。
気になる方は是非、劇場に足を運んでみてください。
新たなモルカーの魅力を発見できるかもしれませんよ!