『ストレイチルドレン』は、オニオンゲームス製作のRPG作品です。
『オニオンゲームス』と言っても、この『ストレイチルドレン』を制作するために結成されたようなチームなので、名は知られていませんが、実は古いゲームファンが多く注目し、『ストレイチルドレン』の発売も期待されていました。
それというのも、『ストレイチルドレン』を制作した『オニオンゲームス』は、未だカルト人気のあるRPG…いえ、アンチRPGの筆頭となった作品『MOON』の製作スタッフの一部が再結成して作ったゲームだからです。
公式サイトでもほとんど情報を開示されていませんが、『MOON』を知っている人ならだれもがピンとくるこの独特の雰囲気。
過去の『MOON』ファンに「『MOON』の再来となるのではないか」と期待され、発売を心待ちにされてきたのです。
実際に2024年12月に発売されたこの『ストレイチルドレン』、実際にプレイした人たちの評価はどのようなものなのでしょうか。
『MOON』ファンを納得させられる内容になっているのでしょうか。
この記事では『ストレイチルドレン』に対する忌憚のない評判を集めてみました!
『ストレイチルドレン』の基本情報
ずっと発売を待たされてきた『ストレイチルドレン』、2024年12月26日に無事発売されました!
ジャンル
ジャンルはRPGとなっていますが、戦闘が独特で、アクションやシューティング要素も求められます。
価格
パッケージ版は無く、ダウンロード版のみ。4,840円(税込)です。
対応機種
Nintendo Switchのみです。
スタッフ
ディレクター 木村祥朗
キャラクターデザイン 倉島一幸
音楽 安達昌宣 谷口博史(セロニアス・モンキース)
効果音 杉山圭一(スタジオカリーブ)
背景設定・ロゴ 勝田聡
『ストレイチルドレン』の評判
ストレイチルドレンの評判は、良い評判悪い評判入り乱れています。
悪評を説きながらも、「○○は良かったのに」と悔しがる人、
絶賛しながらも「○○がひどくて、人に勧められない」と嘆く人、様々です。
一筋縄ではいかず、プレイする人に複雑な思いを抱かせながらも、ただのクソゲーでは終わらせられないものを秘めた作品のようです。
悪い評判
悪い評判は、操作性の不便さに対するものが多いです。
セーブが不便、オートセーブが余計
とにかく多かったのが「オートセーブが邪魔」という意見。
それというのも、このゲーム、行動の順番を間違えるとクリア不可能になってしまうため、決まった場所まで戻らなければいけなくなることが何度もあるという面倒な仕様なのです。
そのため、プレイヤーとしてはその「必要な行動の手前」など、自分の好きなタイミングに戻りたいのですが、
オートセーブがそれを邪魔するため、必要以上に戻らなければいけなくなったりして、ストレスが溜まってしまうようです。
その上、ムービーや演出がスキップできないことも足を引っ張ってしまっています。
戦闘が難しい!
戦闘が難しいと言うか、これまた面倒なのです。
なんと、敵キャラクターの種類によって、戦闘の種類も変わるのです。
敵が打ってくる球を避け続けるものだったり、
インベーダーゲームのパクリだったりと、その内容は種々様々。
また、敵キャラクターと遭遇した際に、戦闘ではなく対話で相手を成仏させることも可能なのですが、
この対話がまた、戦闘でダメージを与えないよう気をつけながらセリフを選べるターンが来るのを待ち、様々なセリフを決められた順番で選ばなければならず、一度でも間違えると最初からやり直しとなってしまうという仕様。
とても凝っていますが、敵に遭遇するたび毎回ともなると、プレイする側としては面倒に感じられてもムリもないものです。
達成条件がシビア過ぎて、何度もやり直し必須
ストーリーを進めていくための謎解きも、なかなか骨のあるレベルとなっています。
それぞれの国の住人としらみつぶしに会話をし、その一癖も二癖もある内容を読み解いていかなければいけません。
それもまた、うっかり会話し忘れて次に行ってしまうと、二度と戻れなくなってしまうことも…
この取り返しのつかなさは「初見殺し」と呼ばれても仕方がありません。
メモやスクショ多用しないとクリアできない
以上のような理由から、このゲームはメモやスクショの多用を強いられ、それを逐一確認しながら慎重に進めなければいけないという、プレイヤー側の根気強さを試される作品です。
20年も30年も前なら、こんな玄人向けの尖ったゲームも度々ありましたが、
放置ゲーすら存在する令和の時代にこの仕様は、かなり勇気ある尖り方だと言えます。
やる人を選ぶこと前提の作品です。
バグが多い
シンプルな悪評として、バグの多さもあります。
バグと処理落ち、進行不可要素の多さはあまりにも不評をかっているので、さすがに修正されるのではないかと思われますが…
良い評判
上記した、あえてとも言える操作性の悪さを超えてプレイした人たちは、かなり高い評価をしていることも無視できません。
独特の雰囲気
やはり『MOON』通ずる独特の雰囲気は、
『MOON』に情緒を乱され『MOON』を忘れられなかった古参ファンは元より、
現代のゲームからは得られない味わいに衝撃を受け、病みつきになる新規ファンも次々と増やしています。
ドット絵の美しさ
ちょっと見ただけでもわかる点として、ドット絵の美しさを語らないわけにはいきません。
まるで児童書のようなファンタジックな美しさ。
その中に垣間見える、影ある雰囲気。
キャラクターの仕草も、それぞれが魅力的で、見ていて飽きません。
セリフ回しのシュールさ
ウィットに富んでいる、とでも表現すればいいのでしょうか。
この独特のセリフ回しは、真似しようと思ってできるものではありません。
シュールで、突飛で、面白おかしく、しかし時おり鋭く刺さる、この斜に構えたセリフのセンスは、クセになってしまいます。
心に残るゲーム
様々な要素を含め、エンディングまでたどり着くと、むしろ『悪い評価』として挙げたウィークポイントすら愛しく尊く思えてしまうような、忘れられない読後感のゲームです。
これだけ手間がかかり面倒なのに、エンディングを見た人の多くは早くも2周目の目標を掲げ、再び『ストレイチルドレン』の世界に没入していきます。
『ストレイチルドレン』の評判まとめ
『ストレイチルドレン』は、悪い評価も良い評価も入り乱れており、確実に人を選ぶ作品のようです。
ただ、これは前作『MOON』のときにも言われてきたこととかなり合致します。
戦闘や謎解きの難易度高め。
何をするにも手間がかかり、面倒な仕様。
しかし、ドット絵やBGMの美しさは定評があり、
独特のシナリオやセリフ回しは、刺さる人には深く刺さる。
むやみやたらに面倒なわけではなく、その面倒さすら意味がある演出だという指摘すらあります。
全ての人におすすめはできませんが、玄人向けであることを覚悟のうえでなら、どこかしら心に残る要素のある作品のようです。
ただ、発売して半月も経たない現在はまだバグや処理落ちが多いようなので、修正されるのを待ってからでもいいかもしれませんね。