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スラムダンク映画化の評判は?フルCGと内容について考察

SLAM DUNK(スラムダンク)は、言わずと知れた高校バスケットボールを題材とした名作。

1990年10月から1996年6月まで週刊少年ジャンプで連載されて人気を博し、1993年10月から1996年3月に公開されたアニメで人気爆発しました。

日本のバスケ人気に大きな影響を与え、この漫画の影響を受けてプロ入りした人もいるほどの影響力のあった作品です。

私は当時小学生でしたが、男女問わずみんな夢中で、リアル寄りの作画と描写のためか大人ファンも多かったと記憶しています。(当時はオタクでも無い大人が漫画やアニメを楽しむのは珍しかったのです)

体育の時間にゼッケンを使うことになると、推しキャラと同じ番号のゼッケンを手にするべくクラス中が血眼になるほどでした。

そんなSLAM DUNKが16年の時を経て2022年12月アニメ映画を公開することが告知され、しかも原作者の井上雄彦監督脚本を務めるということもあり、SLAM DUNK世代は浮足立ち、本屋へ全巻購入に走る人たちまで出る騒ぎになっています。

その反面「なんで今さら?」「CGは違うだろ」などの不満の声も…

目次

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スラムダンク映画化どうして今さら?フルCGが不評

往年の人気作を映画化となると、喜ぶファンもいれば不安を抱くファンもいるのはどの作品もいっしょですが、

SLAM DUNKに関しての不満の声は主に「なんで今さら?」という声と「フルCGに対する不安」の二つが多いようです。

「今さら」と言われる理由

連載終了から16年も時間が開いたため「今さら」という声が聞こえるのも当然ではありますが、ことSLUM DUNKの場合「今さら」という言葉には他の作品に対するものと少し違うニュアンスがあります。

SLAM DUNKは、編集側からの打ち切りなど起こりえない人気絶頂の内に連載終了しました。

最後の山王戦は作中最高と謳われるほどの盛り上がりを見せた試合で、作者も「山王戦より面白い試合は描けないと思っていた」という理由で筆を置いた、という話はあまりにも有名です。

まだ全国大会半ばでありながら、山王戦の次の試合は敗退したことをモノローグで語られただけで、少し物寂しさや切なさ、燃え尽きた焦燥感などの漂う最終回はかえって胸に残るものがあり、

しかも雑誌掲載時には『第一部完』と締められ、本誌の作者コメントにも「続きはやりたい」と書かれていたため

「いつか二部が来るはずだ!」

と何年も期待し続けたファンはかなり多く、

バガボンドなど次作品の連載が始まっても

「じゃあ、バガボンドが終わったらSLUM DUNKの二部が来るのでは」

「あれだけ人気があったから、同時連載もあるかもしれない」

等、期待する声は常に聞こえていました。

しかし、単行本掲載時に『第一部完』の文字は外されていたため

「作者の意志としては二部の予定が無いのではないか」

と指摘する声もあり、

実際、二部の音沙汰が皆無のまま16年もの時間が経過してしまったのです。

ただ、2004年12月に、廃校となる神奈川県立三崎高等学校校舎の各教室の黒板を使って『スラムダンク-あれから十日後』という事実上の続編(とはいえ単発の短編)を描き話題となりました。

その間も、愛蔵版が出たり、作者自身の手掛けたアプリが出たりもしてはいましたが、物語の続きが描かれず待ち続けたファンも諦めた今になって「映画化」の話が出てきたため、

「二部も書かないままなのに、なんで今さら映画なんだよ」

という気持ちになってしまうファンも多数出てしまったのです。

スラムダンクのフルCGへの不満

公開された映画予告動画により、映画はフルCGで作られることが知れ渡り、それに対する不満の声も多く聞こえます。

スラムダンクをCGにすべきか手書きにすべきか、と考えたときに多くのファンの脳裏をよぎるのが、資生堂AlephのCMで描かれた手書きのアニメーションです。

スラムダンクのキャラクターたちが鉛筆のガサガサした質感で、しかしリアルで躍動感ある動きで描かれていて、ほんの90秒ながらファンの心を動かすクオリティとなっておりました。

ちなみにこのとき、原作では2年生だった宮城がキャプテンの背番号を身に着けていたりと原作漫画の一年後であることが示唆されていたため「やはり、そのうち二部を描いてくれるのでは」と再び期待してしまったファンもいたかもしれません。

原作漫画が好きだった人は皆が、作者井上雄彦の描く、手触りがわかるほどリアルで躍動感の溢れる画力と描写に魅了されており、それは時に荒っぽさ粗野なイメージも含むものだったため、手書きアニメの方が親和性が高いというイメージが強くあるのだと思います。

それに比べフルCGのアニメーションというと、お人形のような人間離れした綺麗さや、関節を感じさせないような滑らかな動き地に足のつかないような浮世離れした雰囲気が上手な印象があります。

CGアニメで迫力や躍動感を表現している作品もありますが、汗臭さ筋肉の動きまで感じられる『リアル』を表現したからこそ、高校生たちの息遣いまで感じられそうなほどの『リアル』な心理描写にも繫がり、大きな魅力となったスラムダンクを描写するのにわざわざフルCGを選択するとは、ほとんどのファンが思いつかなかったのではないでしょうか。

 

フルCGへのこだわり

しかし、今回の映画『THE FIRST SLAM DUNK』の公式サイトのインタビューを見ると、あえてフルCGに舵を切った理由が見えてきます。

例えば、演出を務める一人大橋聡雄は、『ストリートファイターⅣ』のオープニングムービー墨絵の荒々しさや迫力そのままに、こちらにまで墨が飛び散りそうな躍動感で動かして話題になったことのある人。

そのオープニングムービーの着想が「バガボンドを動かしたらどうなるか?」だったと言うので、どれだけ井上雄彦作品に影響を受け、その魅力を自身の力として反映してきた人なのかが伺えます。

元田康弘はその大橋にしごかれてきた人物。

トランスフォーマー プライム ビーストハンターズ』でデイタイム・エミー賞の個人技能賞を受賞し、『プーさんといっしょ』の3DCGテレビシリーズ、『スーパーストリートファイターIV』のPV、『マーベルVS.カプコン3』のPVなどを手掛けてきた実力派。

宮原直樹は、「歴代プリキュアのエンディングムービーに携わってきた」と聞けば、その凄さがわかる人も多いのではないでしょうか。

プリキュアのエンディングムービーは、毎回『現在のCG技術の最高峰』と言われるほど、まるで本物の女の子が動いているようなリアルかわいい仕草表情を表現していることで有名です。

作画監督の江原康之は、『進撃の巨人』シリーズを手掛けてきた人物。

『進撃の巨人』と言えば、フルでは無いもののCGを駆使して息をのむような躍動感迫力を描いたことでも知られる作品です。

これらの人たちが10年も前から今作の試作製作に乗り出し、ずっと試行錯誤をし続けてきたというのですから、その本気度は並大抵のものではありません。

CGモデル特有の“表情が足りない感じ”は本人たちも懸念の一つだったため、それを打開するために線を足したり、表情のしわを足したりという繊細な調整ができるツールを開発するところから始めたというのですから、こだわるレベルが気の遠くなるような細かさです。

また、多くのファンがスラムダンクに求めるものを監督自身もこだわっています。

曰く、「ツルツルしてない。ざらっとしてる」「汚した感じ」を求めて作品の精度を上げていったと言います。

それに、原作漫画当時の再現ではなく、それから成長した井上雄彦の「今描ける最高の顔を」表現しようとした、とも言います。

今現在の井上雄彦が描いたスラムダンクは現段階でどこにも存在しないため、その存在しないものを原作者と一対一ですり合わせて作り上げていったという、暗中模索の作業。

しかし、昔の焼き直しではなく「今描ける最高」を求めたからこそのフルCG映画なのだろうということは随所から感じ取れます。

むしろ、手書きで現在の井上雄彦の脳内を具現化することは不可能だったのではないでしょうか。

 

スラムダンクの映画の内容はどこ戦なのか?

さて、気になるのはどの試合を描くのかですが、

2022年7月現在、最有力候補は山王戦と言われています。

根拠は主にこの二点。

  • 桜木が坊主頭
  • 湘北のユニフォームが赤

主人公桜木花道は、真っ赤な地毛をリーゼントにしたスタイルがトレードマークの不良でした。

そんな彼がバスケ部に入り、バスケに目覚め、インターハイ予選決勝リーグ1戦目海南大附属戦のときの自分のミスを反省し、試合後に坊主頭になります。

予告でも桜木が坊主頭だったため、少なくとも海南戦の後であることは確定です。

湘北のユニフォームはの2パターンありますが、赤ユニフォームでの試合は

  • 陵南戦
  • 海南戦
  • 山王戦

の三試合。

その中で桜木が坊主頭になってからの試合は山王戦しかないので、『山王戦でほぼ確定では』と噂されています。

ほかにも様々な観点からファンが深読みし『山王戦』の根拠としていますが、制作インタビューを見ると「今描ける最高」を突き詰めるために原作漫画と差異がある可能性も無きにしも非ずなので、「原作そのままの再現」を念頭に置いたファンの根拠は今回は除外させていただきました。

そういう意味では『完全オリジナル試合』の可能性もゼロではないと思っています。

まとめ

好評不評入り乱れていますが、ファンみんなが注目していることだけは確実な映画『THE FIRST SLAM DUNK』、泣いても笑っても2022年12月に公開です!

せっかく16年間好きでい続けたのなら、新しいSLUM DUNKも好意的に受け取れたら、よりSLUM DUNKの世界が広がりを見せてくれることでしょう!

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