名探偵コナンの劇場版の第5作品目となるのが、「劇場版名探偵コナン 天国へのカウントダウン」です。
この劇場版は、黒ずくめの組織が絡んでいる事件でもあり、アニメとの関係性も強いのが特徴です。
また、少年探偵団の活躍で、事件が解決するといってもいいほど劇中では、大きなカギとなります。
2001年に公開されたこの作品は、「脱出不可能!危険な罠の時間を止めろ!!」というキャッチコピーがついており、どんな罠にかかるのかドキドキでした。
果たして無事、解決することができるのでしょうか。
天国へのカウントダウンのネタバレ
ある日、コナン、灰原、少年探偵団の歩美・元太・光彦は、阿笠博士と一緒にキャンプへ行きます。
この時は、まだ灰原は少年探偵団たちにあまり馴染んではいませんでした。
そんなキャンプの夜、トイレにいった元太は、灰原が一人で電話をしている姿を目撃しま す。
これに、疑問に思った元太は、次の日、帰りの車のなかで、灰原に聞くのです。しかし、灰原は、「電話なんかしてないわ。」と誤魔化します。
そんな帰り道、新しくできたツインタワーを見た少年探偵団たちは、見に行きたいというのです。
時間もあったため、そこによってみることになったコナン一行。
その車内のなか、はじまったのが、時計を見ずに30秒測れるかというものでした。光彦がストップウォッチを取り出し、みんなで回していくなか、歩美ちゃんが、30秒ぴったりにストップウォッチを止めるのです。
ツインタワーに到着
そうしているなか、ツインタワーに到着すると、そこには小五郎はじめ、蘭と園子がいました。
聞くと、このビルの社長が、小五郎の大学の後輩・常盤美緒だったといいます。
そのため、オープン前にも関わらず招待されていたということでした。小五郎たちと合流し、思わぬ形で、ツインタワーのなかに入ることに成功したコナンをはじめ、少年探偵団たち。
社長の美緒の秘書のちなみに案内された先には、10年後の顔を予測するという機械がありました。
これを開発したのは、プログラマーの原でした。
専務を務める原は、みんなにこの機械を体験させてくれたのです。
少年探偵団の10年後は、高校生の雰囲気で大人っぽくなっていました。ついで、蘭と園子が体験すると、すっかり大人になった蘭の姿が。
その一方、園子は、キャリアウーマン風の姿になった自分に納得いかなったようです。灰原をみて、ミステリアスな雰囲気になるなら、パーマをかけようかと。
10年後の顔だと正体がバレてしまう
正体バレを気にしたため、コナンと灰原は拒否したが、みんなに無理やり機械に乗せられてしまいます。
自分達の姿がわかっている二人は、正体がばれてしまうおそれもあるため、拒否していたのです。理由はわかりませんが、2人のときだけエラーになってしまいました。
その後、秘書のちなみのもとへ電話があり、一行はビルの75階にあるパーティー会場へ案内されます。
そこまでは、VIP専用のエレベーターで、外がみえる仕様になってました。
行きたい階にとまり、外からエレベーターが止めることが出来るのは、66階のみとなっていたのです。
パーティー会場に着いた一行。まだ、準備中でしたが、社長の常盤美緒がいました。そこにはほかに、日本画家の如月、市議会議員の大木、ビルの設計者の風間がいたのです。
市議会議員の大木は、酔っぱらっていました。
その会場は、富士山がみえる絶景スポットになります。反対の窓からは、隣の商業施設が見えました。
その商業施設の屋上には、開閉式の屋根がつけられている屋上プールがありました。そして、下にはホテルがオープン予定だったのです。
そこで、このホテルに泊まらせてくれと市議会議員の大木が無理矢理交渉し、スイートに泊ることになりました。
ゲーム開発
さらに、少年探偵団は、プログラマーの原に新しいゲームの開発のために自宅に遊びに来てほしいとの誘われるのです。
コナン一行がビルの景色を楽しんでいると、従業員がポルシェ365Aをみたという話が聞こえてきます。
その車は黒の組織ではあるジンの愛車。コナンは急いで、車を目撃したビルの下へと急ぎます。
エレベーターから黒い車が見える
エレベーターから見るとたしかに、黒いポルシェ365Aを見つけるのです。急いでおりますが、間に合わず、走り去っていってしまいます。
コナンはどうして黒の組織がきているのかと疑問をもつのです。
その夜にツインタワーのビルのスイートルームに泊まっていた大木が、夜に何者かに殺害されました。
遺体の横には、二つに割れたお猪口が置かれていたのです。事件の参考人として呼ばれていた一行は、事件解決へと乗り出します。
コナンを出し抜こうとした少年探偵団
少年探偵団達は、独自で動こうとしますが、コナンに見つかってしまい、一緒に捜査をすることに。まずは、建設した風間のもとへ。
事件を調べていると話すと、協力し何でも答えてくれました。
大木について、仕事をもらったので、感謝していると。しかし、仕事をするため、離れた息子に会えなくなっていました。
そんな時は、留守電の声を聞くため電話しているとも。
その後、山の上にアトリエ兼自宅をもっていた、如月のもとへ行きます。
子供が警察の真似事をするなと怒られ、似顔絵をもたされ帰らされてしまいます。
灰原の様子がおかしい
その夜、灰原が不審な行動をしていることに気づいた阿笠博士。毎夜、どこかに電話をかけているようでした。
それをコナンに相談しますが、それは何も心配はしなくていいといいます。
次の日、自宅に誘われていたプログラマーの原のところへと行くことになりました。
前日は来ていなかった灰原が今度は、ついてきていたのです。
しかし、開いてる部屋に入るとそこには、原の遺体がありました。
手にはケーキ用のナイフ、遺体の側にはわれたお猪口がありました。このことから、連続殺人事件ではないかと考えたコナン。
ところが、置いてあったお猪口には、血がついてないことが判明しました。
これはどういう意味を持つのでしょうか。
コナンは疑問をもちます。警察がやってきて、原の推定時刻や原のパソコンのデータが消えていたなど、疑問点が多くみえるのです。
そんな危険があるなか、警察はタワーオープンパーティーの延期をいいましが、そのまま開催するようでした。しかも、先日いった小五郎や蘭、園子をはじめ、少年探偵団たちまで名前がのった招待状まであったのです。
黒ずくめの組織が探し物
いっぽうで、黒ずくめの組織、ジンとウォッカがどこかのマンションに。家のなかで、なにかを探しているようです。留守電には、なにも入っていないと言いますが、逆探知をかけることに。
そして、夜、電話がなります。なんとその電話にかけていたのは、灰原でした。
そのマンションは、組織に隠れて住んでいた灰原の姉、宮野明美の部屋だったのです。
声が聴きたくて、灰原は電話を毎夜かけていたのでした。そこで、タワーオープンパーティーへ行くことを話してしまうのです。
こうしているうちに、逆探知される時間が迫ってきていた。寸前のところで、コナンが電話線を抜きます。
気持ちがわかるが、危険だというコナンに、誰にも気持ちはわからないと灰原は言ってしまうのです。
シェリーを拝みに
逆探知できなかった、ジンとウォッカは、タワーオープンパーティーへ行くことを決めます。
パーティーの前夜、何者かが警備員全てを眠らせ、タワーに忍び込んでいたのです。
そんなこととは知らず、コナンたちは招待されたみんなで会場へ、毛利小五郎が運転する車でいくことにします。
そこにあらわれた園子は、パーマをあてており、灰原が縮む前のシェリーの姿にそっくりだったのです。
パーティー会場には、警察は入って来ませんでした。
社長である常盤美緒に断られたため、ビルの下で待つしかなかったのです。パーティー会場には、多くの著名人が招待されていました。
ゲームを開催
そんな中、パーティー会場では、時計を見ずに30秒を当てるゲームが開催され、飾られていた高級車「MUSTANG」が当たるとなって大盛り上がり。
このゲームを制したのは、30秒ぴったりに当てた、小五郎でしてた。
以前、30秒ぴったり図ることができていた歩美ちゃんは、残念そうにしていました。
和やかな雰囲気でのパーティーでしたが、ここで、事件が。パーティー会場では、如月の作品がスクリーンで紹介されていました。
3人目の事件が起きます
メインとなる新作の富士山がお披露目というなかで、緞帳があくと、壮大な絵とともに、そこには美緒の姿が。すぐに、降ろせと言った小五郎でしたが、既に遅かった。
彼女の首には、真珠のネックレスあり、それをピアノ線で新作に繋がれていました。
そうすることで、新作の絵が下ろされると、逆に美緒が引っ張られ、つるされてしまうという仕組みになっていたのです。
そして、また、遺体の側にはお猪口が。しかし、それは二つには割れていませんでした。
現場検証にはいる警察。事件が起きたさい、舞台にいたのは、如月と風間、絵の上げ下げ操作をしていた沢口の3人。小五郎が事件の推理をしますが、それはまったく違うものでした。
コナンが小五郎に口をはさむと、投げ出されてしまうのです。
床に真珠の玉が落ちていることに気が付く
灰原の助言をもとに、コナンは犯人を導き出すことが出来ました。
さらに、お酒が並んでいた棚をみて、3つの事件の謎が完璧に解けます。
さあ、犯人をという時に、突如激しい揺れがおき、暗転。地下4階とメインコンピューターがある40階から、爆発が起きます。
それにより、40階から火災も発生します。
早めの避難が急がれるなか、別電源にしてある展望エレベーターを使用することに。60階数までいけば、隣のB棟へ避難が可能になります。
そこで、女性とお年寄り優先でエレベーターを、ほかの人は、非常階段でB棟に避難をはじめるのです。
避難の途中、少年探偵団と別々になったコナン。
少年探偵団3人と灰原は先にエレベーターで降ります
次のエレベーターには、蘭と園子、コナン達が乗ることになります。このとき、如月も一緒に乗るように目暮警部は勧めますが、階段で降りると年寄り扱いするなと怒られてしまいます。
こうして、非常階段とエレベーター、別々で避難することに。このとき、コナンは非常階段から降りる博士になにかを頼みます。
いっぽう、先にエレベーターで降りていた少年探偵団3人と灰原は66階で一旦止まっていました。
そこには、赤ちゃんを抱っこしていた女性が。すでに定員オーバーとなっていたエレベーターだったため、乗ることができませんでしたが、少年探偵団と灰原が譲るのです。
灰原が持っていた時計型ライトをつかい、60階に向かうことにします。
黒ずくめの組織の仕業
エレベーターを待っていたコナンは、この爆発は黒ずくめの組織だと推理します。
エレベーターで降りるコナンは、園子をみて、灰原を思い浮かべます。そのとき、向かいのビルにジンの姿をみつけ、レーザーが園子の額を狙っていることに気が付きます。
とっさの判断で、園子を守った、コナン。ジンはパニックになった園子を見て、別人と気がつきます。そのとき、エレベーターが狙われた銃のせいでとまってしまうのです。
エレベーターが止まった先は、連絡橋がある45階です。ところが、火はそこまで来てました。走って連絡橋へむかう一行。
しかし、橋を渡れば隣のビルという目前のところで、60階の連絡橋が爆発されてしまい、45階の連絡橋まで、落とされてしまうのです。
取り残された二人
蘭とコナンは45階に残されてしまい、すぐそこまで火が迫ってきていました。
蘭は決しの覚悟で、そこから脱出することを決めます。近くにあった放水ホースをコナンと一緒に体に結ぶのです。
そして、連絡橋への入口へ。蘭は、なんとそこから飛び降りることにしたのです。
飛び降りた蘭は、振り子の要領でB塔の窓に体当たりし、なんとか窓を破りB棟へ。ホースが炎で千切れる寸前での成功でした。こうして、コナンと蘭はやっとの思いで助かります。
犯人を見失った
ビルの下に降りると、博士に頼んでいた人が居ないことに気づきます。博士は途中で見失っていたのです。また、少年探偵団がいないことにも気づき、探偵団バッチで連絡を取ります。
そこで、60階の連絡橋の前にいることを知るのです。
灰原の時計型ライトも切れていたため、その場で待っていました。急いでヘリを呼ぶ目暮警部。
コナンは、B棟の60階で、ライトを持って、スケボーでなんとかA棟へ行きます。
そして、ヘリを屋上に頼んで、みんなで屋上へ行くことにしました。その途中、灰原とともに75階のパーティー会場に寄りました。
そこには、犯人が舞台にたっていたのです。犯人は、自分の贈った真珠のネックレスをつけて絵を紹介するよう美緒に頼んでました。
犯人は、如月
コナンは舞台上で真珠を一粒拾っていました。
このことで、トリックがわかり、犯人がわかったのです。原が殺害されたときに、アリバイがあったことから捜査から外れていた如月でしたが、原は殺害していませんでした。
すでに、亡くなっていた原をみて、連続殺人事件にしようと思い、お猪口を置いたということだったのです。
証拠は、杖のなかにありました。犯行直前まで美緒がつけていた、ネックレスが杖のなかに隠されていたのです。
犯行動機は?
富士山が一望できるところに、アトリエを構えた如月。
それは、美緒がビルを建設したことによって、富士山の中央部分が真っ二つに割れてみえてしまったのです。
その事が如月にとっては、どうしても許せませんでした。
お猪口が二つに割れていたのは、ビルによって真っ二つにわれた景色を再現していたのです。
すべてを認めた如月は、自殺を図りますが、コナンの時計型麻酔銃によって眠らさせられます。
こうして事件解決に見えましたが、原を殺害した犯人はわかっていませんでした。
実はジンの犯行だったのではと、コナンが推理しはじめます。
原さんが握っていたのは、銀のナイフ。
これを英語にするとGIN。お酒の表記では、これをジンと読むのだと。原はジン達の仲間だったが、組織のコンピューターに侵入いたのではないかとコナンはいいます。
そのため、秘密を盗み、抹殺されたから、原のパソコンからデータがなくなっていたのだろうとのことでした。
そして、さらに転送された可能性のあるこのビルのメインコンピューターも壊したかったのではというのが、コナンの見解だったのです。
無事、事件の全貌が明らかになりましたが、この現状のピンチをどうにかしないといけません。
屋上に先にむかっていた少年探偵団たち。ヘリコプターが到着しようとしていましたが、さらなる爆発が。一連をみていたウォッカの仕業でした。
屋上の爆発
屋上が爆発された以上、ヘリコプターが上陸することができません。
仕方なく、もう一度パーティー会場へ戻るコナン達。会場にも爆弾が仕掛けられており、救助を待っている余裕はないと判断したコナンは、会場にあった車を使い、脱出する方法を見つけます。
無謀な挑戦ではありましたが、それしか助かる方法がありませんでした。
爆風を利用して、車のスピードを上げるため、爆発のタイマーをみている必要が。しかし、車に乗ると、タイマーが見えなくなります。
そこで、歩美の体内時計を信じ、30秒まで灰原がカウントすることに。歩美は自信なさげでしたが、コナンが一緒ならと。
急いで、B棟の屋プールの屋根を開けてもらいます。眠らせた如月をはじめ、灰原以外の全員が乗り込みます。
そして、カウントがはじまりますが、30秒になっても灰原はカウントをやめません。
黒ずくめの組織が近づきすぎたため、自分は残ると。しかし、元太がここで、急いで、灰原を抱きかかえ、車に乗り込みます。
ギリギリ間に合い、灰原は、身が外に出てましたが、しっかりと光彦が手をつないでいました。
ジャンプが成功したかのようでしたが、プールにあるオブジェに灰原が刺さる寸前だったのをコナンが察知しました。
コナンは、歩美にかぶらせたヘルメットを使い、なんとか壊し、無事にプールに着水しました。
こうして、無事みんなが助かりましたが、小五郎の高級車の景品が水没という結果になりました。
シェリーは居なかった
黒ずくめの組織は、シェリーがいないことを確認しました。
パーティー会場へは来ていないという結論でした。
原が裏切り者だったことを知っていた黒ずくめの組織は、当初の目的は果たしたと言い残し、またどこかへ。
コナンは、原殺害や爆発事件は解明されないことがわかっていました。
こうして、また黒ずくめの組織の謎は解けないままで終わったのです。
劇場版名探偵コナン天国へのカウントダウンのまとめ
この映画「名探偵コナン 天国へのカウントダウン」は、黒ずくめの組織がしっかり関わっている事件でした。
灰原がまだ、小さくなったばかりで、少年探偵団たちの距離もあるなか、どうやってこれから過ごしていくのかなどの葛藤も描かれている作品です。
結局黒ずくめの組織は謎につつまれたままでしたが、なんとなく少年探偵団たちとの距離感がかわったよう。また、小学生ならでは恋模様も楽しめる作品で、なんだかもどかしいさもありました。
「劇場版名探偵コナン 天国へのカウントダウン」のキャッチコピーの意味もわかる内容でした。
ドキドキハラハラの展開が多いコナン映画のひとつで、人気作品でもあります。