アニメ名探偵コナンの劇場版シリーズの3作品目として登場したのが、「劇場版名探偵コナン 世紀末の魔術師」になります。
この作品は、1999年に公開されており、名にふさわしい「世紀末」というタイトルです。
なんといっても、劇場版にはじめて登場した怪盗キッドとの対決が見どころとなっている作品です。
怪盗VS名探偵…滅亡した王朝最後の秘宝をめぐる世紀末最大の謎を解くのは誰?
見ていないという方や内容忘れた、なんてかたも少なくないかと思います。
名探偵コナン世紀末の魔術師のあらすじ
鈴木財閥が、ロマノフ王朝の遺産「インペリアル・イースター・エッグ」を発見されます。
これは、ロシアの皇帝が皇后への復活祭の贈り物として送ったもの。鈴木財閥で発見されたエッグは、51個目です。
このエッグを作ったのは、宝石細工師・ファベルジェでした。「メモリーズ・エッグ」と呼ばれるこのエッグには、秘密がありました。
しかし、このエッグを鈴木財閥が発見したことにより、鈴木近代美術館で展示することが決定します。
そして、その展示を控えたある日、怪盗キッドから予告上状が届きます。
「8月22日の夕方~8月23日の夜明けまでの間に、大阪城の天守閣からインペリアル・イースター・エッグを盗みにくる」
そこで、鈴木財閥の会長であり園子の父は名探偵である毛利小五郎へ依頼をします。
そこで、小五郎とともに、コナン、蘭も一緒に展示会場がある大阪へ。大阪といえば、でてくるのが服部平次です。
この映画でも幼馴染の和葉とともにしっかりと合流します。
会長室に
そして一行は、会長室を訪れるのです。
ところが、そこにはエッグを所望する4人の人物たちが、なんだか揉めているようでした。
会長は応じることはありませんでした。この4人は、素直にエッグを守るためではなく、各自別の狙いがありました。
コナン一向は、無事にエッグを見ることができます。このエッグには、細工が施されていました。
エッグのなかに、ロシア皇帝・ニコライ2世とその家族が本を見ている、仕掛けがあったのです。しかし、これ以外の細工がなく、とくに変わった様子がないエッグにコナンは疑問を感じます。
特にキッドは宝石以外を狙ったことがありませんでした。そのため、キッドがエッグを狙う理由が思いあたらなかったのです。
一方で、ずっとキッドを追いかけている中森警部は今度こそ、キッドを逮捕すると意気込んでいました。
キッドが現れる日
しかし、中森警部には、予告状の暗号を最後まで、解くことができませんでしたが、現れるのは大阪城と解読した。あとわかったのは、キッドが現れる日だけです。
そのため、エッグとともに、籠城することにしました。その場所は、誰にも伝えず、部下2人だけを連れていくだけ。予告時間を午前3時と解いた中森警部たちは急いで対策をとります。
その一方で、時間があったコナン達は、大阪の街へと繰り出します。
そのなかで、コナンは平次と暗号の完全解読を成功させるのですが、すでにその予告時間が間近に迫っていました。中森警部たちが解いた暗号は、間違いだとわかってすぐに知らせようとしますが、連絡がつきません。
エッグを奪われる
怪盗キッドの策略にはまった、中森警部たちは、エッグを奪われてしまいます。
中森警部から、エッグを手に入れたキッドは、いつもと同じようにマントをハングライダーに変形させて逃走していきます。
その姿を見たコナンは、平次とともに追いかけるのです。その途中、平次は途中転倒しますが、コナンがそのままキッドを追いかけるように言います。
しかし、キッドは突然、コナンの目の前で、モノクル越しに右目を狙撃され、そのまま海に墜落します。
誰が撃ったのかわからないですが、キッドに命中していたのは間違いありませんでした。
コナンが現場に到着
コナンが現場に到着すると、モノクルとハングライダーと傷づいた白いハトとエッグが。
キッドはどこを探しても見つからず、死さえ連想されていました。
キッドの姿はなかったものの、エッグも取り戻すことができたのです。誰が、キッドを撃ったのかも不明。エッグは無事取り返すことはできたが、謎は深まるばかりでした。
エッグに傷があるかもしれないと、展示をとりやめ、いったん東京へ帰ることになりました。
鈴木財閥の所有の船にのるコナン一行。コナンは、キッドが狙撃された現場で見つけたケガをしている白いハトを手当てしていました。
そして、この同じ船のなかには、会長にエッグを渡してほしいと直談判した人達とともに、高坂夏実という女性が乗っていました。
夏実は最初のエッグ所有者で、曾祖父が細工職人でした。夏実は、エッグに違和感があり、訪ねてきたのです。夏実が所持していた、曽祖父の書いた古い図面をみたときに、コナンが疑問を感じます。
図面から、もともとエッグは2つあったのではないかと考え、再度エッグを見せてもらうことに。
よくみると、エッグの床部分に鏡がついていました。
この鏡はあとからはめこまれたもので、反射で壁に映像が映し出される仕組みになっていたのです。
エッグの仕組み
その映像は、夏美の曽祖父が建てた横須賀の城でした。これにより、エッグは2つあるという推理が確証へ。
そして、その2つ目は夏実の曽祖父が作ったもので映像に映し出された横須賀にあるお城あるのではと。こうして、横須賀の城へ向かおうことになったのです。
そして、この夜、再び事件がおこります。
船に乗っていた寒川が客室で、右目を撃たれ殺されたのです。すぐに、連絡を受けた目暮警部をはじめ、高木刑事や白鳥刑事とともに船へと合流します。
右目を打つスナイパー
このとき、コナンは阿笠博士からの事件のカギとなる、国際指名手配の強盗「スコーピオン」の情報を聞きます。
ロマノフ王朝の財宝のみを狙うスコーピオンは、右目を狙撃して相手を殺害しているのです。
このスコーピオンが、エッグを奪うために怪盗キッドや寒川を狙ったのではと。
これは警察も同様な考えでした。そのため、横須賀の城へは、白鳥刑事も同行することになったのです。
阿笠博士と合流
阿笠博士は、コナンに新しいメガネを届けるため、お城に到着していました。そこには、灰原とともに少年探偵団のメンバーが居ました。
でも、一緒に入ることができなかった少年探偵団たちは、城の周りを探索しはじめてしまいます。
城は仕掛けが沢山ありました。
やっとの思いで、コナンたちは地下におりる隠し扉を見つけ出します。この地下を降りていくと、洞窟に繋がっていたのです。
その先には、ロシア人女性の遺体が。これは、夏美の祖母だったのです。よくみると、エッグを抱えているのが。
このエッグこそ、52個目のエッグ。
なぜか白鳥刑事が51個目のエッグを鈴木財閥から借りてきていました。51個目のなかに52個目のエッグを入れるとようやくひとつのエッグになりました。
さらに仕掛けに気づいたコナンは、そばにあった台座に目をやります。
メモリーズ・エッグの理由
この題材にエッグに置くと、天井にニコライ2世の家族写真が映し出されるのです。これこそが「メモリーズ・エッグ」と呼ばれる理由でもあった。
この時、コナンは映像に違和感がありました。
映し出された写真のなかに、誰かに似ている人が映っていたのです。
考えているコナンがふと見渡すと、一緒にきていた乾の姿がないことに気づきます。探そうとしていると、コナンの目に、赤い光が狙っているのがみえました。
この赤い光は、毛利小五郎を狙っていました。
コナンはとっさの判断で、懐中電灯をなげ、なんとかその場をしのぎますが、次に蘭が狙われたのです。コナンが、「伏せろ!」と叫び、一堂なんとか助かります。
このとき、夏実はエッグを落としてしまうのです。
エッグは、犯人が持ち去り、逃走しようとします。
それをみた、コナンは白鳥刑事とともに追いかけるのです。
しかし、城の内部に戻った犯人は床に灯油を撒いて火を放つことで、逃げようとします。そこで、コナンは白鳥刑事の声を使い、犯人と対決します。
犯人は、ラスプーチンの子孫
犯人は、怪僧で知られるラスプーチンの子孫だった。
そのため、先祖の代わりにロマノフ王朝に由来する財宝全て盗んでいました。
寒川が殺されたのは、船のなかで、各部屋を回ってカメラを回し続けていたからです。
そこで、寒川に、机の上に飾っていたグリゴリー・ラスプーチンの写真を見られてしまった。
そう、犯人は、部屋の写真立でふせられていた青蘭だったのです。
コナンは、銃声を聞きながら、残り1発になったところで、青蘭と直接対決します。
残り1発残っていることに、勝利を確信した、青蘭は、コナンに向けて発砲します。しかし、コナンが新しく博士からもらっていたメガネは、なんと防弾性でした。
青蘭ことスコーピオンが、右目を狙うことを考え博士に頼んでおいたのです。そこまで、考えていたコナンはすごい。
こうして、スコーピオンとの戦いを制したコナンは、気絶させることに成功します。しかし、このとき、すでに、周りは火の海に。
自分だけで運べないと思っていると、白鳥刑事が登場します。白鳥刑事は、犯人である彼女運び、燃え盛る城を脱出するのです。
さきに、地下室から脱出していた蘭達は、燃え盛る城をただ見守るだけしかできませんでした。
コナンが無事なのか、わからなく途方に暮れていたのです。誰もがコナン達が危ぶでいましたが、なんと博士の車の側からコナンが。しかもしっかりとエッグを持っていました。
白鳥刑事は、先に犯人を乗せて警察へと向かったようでした。こうして、事件は解決へと向かいました。
コナンは新一?
ところが、コナンは、この後最大のピンチを迎えます。
一連の行動をみていた蘭が、コナンが新一のではないかと、切羽詰まった表情で聞いてくるのです。
これ以上、どうすることもできない、コナンは、ついに蘭に真実を伝えようとします。
そんなとき、現れたのは新一でした。
どこからどうみても新一。
蘭は、新一をみて安心します。びしょ濡れだった新一に蘭はタオルを渡そうと、事務所へ戻っていくのです。
ここで、コナンが声を掛けます。
この新一の正体は、なんと怪盗キッド。キッドは、スコーピオンに狙われたあと、命の危険を感じ、白鳥刑事に変装して同行していたのです。
そこで、初めてコナンが工藤新一だということを知るのです。
キッドのお礼
キッドになぜ、新一になって事務所にきたのかと尋ねると、気まぐれと去っていく。コナンはキッドのハトを助けてくれたお礼ではないかと考えるのです。
こうして、蘭がきたときには、去っていってしまったキッド。蘭は、コナンが新一ではないかという疑問も解けたのでした。
名探偵コナン 世紀末の魔術師のまとめ
どこからキッドだったのかというのは、見直してみないとなかなか気がつけない部分もあります。
登場人物も多く、物語のなかでも仕掛けもたくさんありました。
キッド初登場となったこの映画は、見所がたくさんあります。
また、実際の歴史的背景も登場するのも珍しい作品です。
犯人やキッドの変装が誰なのかということが分かって見直してみても、新しい発見があるかもしれません。