名探偵コナンは、週刊少年サンデーで1994年から連載開始されました。
1996年にアニメ化され、今や言わずと知れた人気長寿アニメ。
1997年から劇場版も毎年公開され、その人気も根強く、名探偵コナンの映画は興行収入の大きさも毎回話題になりますね。
しかし、これだけ長期化すると心配になってくるのが名探偵コナンは『完結はいつになるのか』『どんな最終回を迎えるのか』ということ。
名探偵コナンの完結いつ?
コナンは数話完結の事件を繰り返しつつも、主軸となる『コナンが新一としての生活を取り戻すため、黒の組織に対抗する』という大きなストーリーがあります。
ただの探偵ものなら何十年でも続けて問題はありませんが、この主軸ストーリーはいつかは解決しなければいけないものであり、そのために散らばらせた膨大な伏線も少しずつではありますが回収し、ストーリーを進ませてはいます。
そして、このストーリーが解決するときは、おそらくコナンが新一に戻るときなので『名探偵コナン』という物語は終わらなければいけないことになります。
そんなコナンの完結はいつ頃になるのでしょうか?
原作者青山剛昌の証言
そのときに青山剛昌が口にし、ファンが反応したセリフが以下の3つです。
- 「オチは決まっている」
- 「100巻だとキリがいい」
- 「連載当初は、3ヶ月くらいで終わると思っていた」
この証言、特に二つ目の「100巻だとキリがいい」という言葉にファンはざわめきました。
「名探偵コナンは、100巻で終わるのではないか」
と噂がたったのです。
しかし、実際は2022年4月に101巻が刊行されても、回収されていない伏線も最終回までに区切りをつけなければいけないだろう諸々も多々残されているため、この説は覆されてしまいました。
もしかしたら原作者は100巻辺りで終わらせたかったのかもしれませんが、それは想像の域を出ません。
原作者の体調
週刊連載というだけでも過酷ですが、コナンはトリックを解決するミステリーもの。
そのトリックは
- 月に一回、12時間かけて担当編集者と二人でトリックネタ会議を開く
- トリックもできる限り実験している
という念の入れよう。
休載を挟みがちになったとはいえ、週刊連載をしながらトリックを考え実験しているなんて、並大抵のことではありません。
それをもう25年以上も続けているのです。
青山先生も2022年で58歳。体調を崩さずにいられる方が不思議です。
こんなハードな仕事を高齢になっても続けられるとは考えにくいので、作者の年齢を考えればあと十数年が潮時となるかもしれません。
スタッフをさらに増やして作者の負担を軽減させることも考えられますが、25年もこのハードなスタイルを続けているということは、それだけ原作者が介入しなければ気が済まないほどのこだわりの強さがあるということでもありそうなので、このスタイルは最後まで崩せないかもしれません。
ストーリーは黒の組織ナンバー2編までいった
そして、100巻で黒の組織ナンバー2であるラムの正体が判明する『ラム編』まで行ったので、
ナンバー2の次は順当に考えれば次章で『ボス編』、そして『最終章』と突入するのが自然な流れではないか、という見方もあります。
ちなみに今まで各章がどれくらい描かれたのかを整理してみるとこうなります。
- 初期~灰原編 アニメ1~178話 漫画第1~24巻
- ベルモット編 アニメ179~424話 漫画第25~47巻
- キール編 アニメ425~508話 第48~59巻
- バーボン編 アニメ509話~783話 第60~85巻
- ラム編 アニメ784話~ 第86~100巻
一つの編が大体20巻程度で完結していることを踏まえると、次章(最終章?)はラム編が終わった101巻から120巻くらいか…クライマックスということでその分ボリュームが増えることを想定しても130巻までには終わるのではないでしょうか。
ただ、ボス編と最終章を別に展開する可能性もあるので、それを考えるともうしばらくかかる可能性もありますが…
現在は1シリーズ(3~4週分)書いては一ヶ月ほど休載、というリズムができている影響もあり、だいたい1年に1巻くらいのペースだそうです。
前述したとおり、作者の年齢と体調も考えると、あと20年弱、20巻前後が妥当だと考えられます。
名探偵コナンの最終回はどうなる?
その対談の中で、実は、最終回のネームはすでに完成していることが明らかにされました!!
「(今後)書き換える可能性も全然ある」とのことですが、そこに向かうために大筋はもう変えることは無いのでしょう。
しかし、最終回までに回収しなければいけない伏線、そして解決しておかなければいけない人間関係がいくつかあります。
特に「これだけは最低でも答えを出さなければいけないだろう」と考えられるものは三つ。
- 平次と和葉の恋愛模様
- 赤井と安室の和解
- ベルモットの正体は?最終的にどこにつくのか
平次と和葉は、両思いであることはだいぶ前からわかっていることなので、後は程よいタイミングで告白するだけですから何の心配もいらないでしょう。
最も注目されるのは赤井と安室の確執の方ではないでしょうか。
目的が同じ二人であるため、おそらく誤解が解け、手を組む展開になるだろうとは予想できますが、それをどう描くのか…それぞれファンも多い二人ですから、かなり盛り上がりそうですね。
また、黒の組織の幹部であり冷酷な面を持ちながら、新一と蘭にだけは執心し手を貸すベルモットが、最終局面で黒の組織側を貫くのか、新一や他の陣営に味方するのかも気になるところです。
敵に回すととても恐ろしい人であり、味方に付けばすごく心強い、影響力の大きなキャラクターですから、最後の身の振り方でかなり印象も変わりそうですね。
また、安室が彼女に対して言った「ボスの○○」も判明することでしょう。
最終章に入る前に、もしくは最終回手前までにこれらのことにはっきりとした答えを出した上で、
忘れてはならない『APTX4869の解毒方法』を手に入れ、
今まで関わりを持ってきた公安警察、FBI、CIA、SIS(MI6)…もしかしたらメアリー世良たちまで巻き込んで、コナンキャラほぼ総出演で黒の組織と対峙する展開になるのではないでしょうか。
名探偵コナンが終わらない理由とは?
作者のコメントなどを聞くと、これほどの長期化は想定外だったろうことが読み取れる中、なぜコナンはここまでの長期連載となり、作者の病気療養による長期休暇を挟んでもなお何年も終わらないのでしょうか。
その理由は、連載雑誌とアニメ…とくに劇場版の都合が色濃いと考えられます。
週刊サンデーの都合
名探偵コナンは、週刊サンデーにおける最長連載漫画であり、アニメ化以降ずっとトップを走り続けているという化け物じみた作品です。
その反面、週刊サンデー…というか、漫画雑誌は現在、苦境に立たされています。
不況を脱する気配もなく、国民総貧困化と言われる時代。
娯楽文化の一端である出版業界は全体的に縮小の一途をたどっているのです。
そこにさらにデジタル化の波がきており、漫画はキンドルやアプリで読める時代にもなっており、ますます紙媒体の週刊雑誌には厳しい状況です。
アニメの都合
コナンの安定した視聴率の高さはアニメ業界にとっても有り難い存在となっています。
ご長寿アニメにも色々ありますが、ほとんどのご長寿アニメが良くも悪くもマンネリ化する中、
コナンは視聴者が慣れたり飽きたりし始める前に灰原、赤井、安室等古参ファンの考察を盛り上げ、さらに新たなファンを一気に増やす魅力を持ち、ストーリーを一段と深める起爆剤となりうる新規キャラを投入して必ず人気を盛り返すため、『長寿番組でありながらマンネリ化しない』稀有な作品となっているのです。
その効果もあり、毎年公開される劇場版はアニメ国内でトップレベルの人気。
特に安室透を主軸に置いた『ゼロの執行人』は興行収入91.8億円という数字をたたき出し、「安室を100億の男にしよう」と映画をリピートする女性たちを『安室の女』と呼んだりと社会現象となりました。
コナンがアニメ化してからこれまでの間に、どれだけの人気番組が盛者必衰を繰り返してきたかを思い出してください。
これだけ長期化しながらこれほど熱狂的なファンが付き続けるTV番組は他にないでしょう。
コナンは、掲載雑誌だけでなくTV局にとっても手放すわけにはいかない逸材なのです。
名探偵コナンが最終回を迎えても、あの手この手で劇場版だけは続けるのではないか、という意見もあります。
まとめ
「物語の進展が遅い」「このままずっと終わらないのではないか」等と言われ続けてきた名探偵コナンですが、着実に伏線を回収し話が進んでいます。
原作者が、そしてファンが盛り上がり納得する最後を迎えられるよう、気長にそのときを待ちましょう!